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2021年6月11日更新
県大会測量部門で最優秀賞![集まれ! スゴ技学生-11-]
Vol.11 当連載では、ものづくりの大会で入賞したり難関技能検定に合格などした学生を紹介する。
今年2月に行われた「高校生ものづくりコンテスト沖縄大会測量部門」で、沖縄工業高校の上原大空さん、白石凌我さん、上原蕉大さん、上原広大さんからなるBチームが優勝した。「チームの団結力が強み。九州大会でも頑張りたい」と意気込む。
九州挑む強みは団結力
県大会測量部門で最優秀賞!(写真左より)上原広大さん、上原大空さん、白石凌我さん(沖縄工業高校土木科3年)
競技は3人1組で、測量機器の「トータルステーション」(写真の機械)を用いる。本番は上原蕉大さんも出場
測量は、道路や橋など土木構造物を造るとき、位置、距離、面積を測る欠かせない技術で、工事計画の基礎となる。
競技は3人1組で行われる。測量機器の「トータルステーション」を用いて、グラウンドに設置されたトラバースと呼ばれる五角形の各点の内角と距離を選手が交代しながら測る「外業」と、外業データをもとに誤差や精度などを計算する「内業」で早さと正確性を競う。
今大会は2校から8チームが参加。沖縄工業高校Bチームは、2度目の挑戦で最優秀賞を受賞した。「1年生のときは6位で悔しい思いをした。リベンジできてうれしい」と話す上原大空さんは、内業競技のときに、手元を見ないで計算機が打てるよう練習を重ねた。
外業競技のトップバッターを務めた白石凌我さんは、「制限時間があるので最初でもたつくと後に響く。ものすごいプレッシャーだったけど落ち着いてできて良かった」と安堵の表情。
競技当日、補欠で参加した上原広大さんは、「何かあって交代したときに、ちゃんとできるよう練習に励み、緊張感を持って臨んだ。仲間が優勝できてうれしかった」と喜ぶ。
みんなで成長できた
競技での測量は、「時間を意識し過ぎるとミスをする。冷静に集中して、早く正確にやるのが難しい」と口をそろえる3人。今大会の結果が「自信になった」と笑顔を見せる。
広大さんは「3人1組でやる競技だから一人一人がちゃんとやらないと勝てない。みんなで成長しながらできるのがいい。結果を残せれば、就職のときの自信にもつながる。後輩たちにも積極的にこの大会に出場してほしい」とエールを送る。
7月には九州大会への出場が決まっている。凌我さんは「自分たちの力がどこまで通用するか知りたい」と気合十分。
将来は土木の仕事で社会に貢献したいと語る3人。その瞳がキラキラと輝く。
外業競技は運動場に設置された五角形のトラバースを、測量機器を使って測る。今大会は無観客で実施。写真は前回大会のもの(知念先生提供)
◆知念豪俊先生からメッセージ 競技を通して連帯感、協調性、継続力、粘り強く行う忍耐力、さらに指示待ちではなく自ら進んで取り組み工夫する自立心も身につけ、県大会で優勝という立派な成績まで残してくれました。素晴らしく誇れる生徒たちだと思います。この競技で培った経験と自信を糧に社会へ出ても頑張ってほしいと思います。 |
★難関技能検定に合格した学生や、ものづくりコンテストで入賞した学生を募集します。
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内容を精査した上、記者が取材に伺います。
取材/赤嶺初美(ライター)
毎週金曜発行・週刊タイムス住宅新聞
第1849号・2021年6月11日紙面から掲載