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2021年1月29日更新

イタリアンパセリとショウガ|ハルサー×野菜ソムリエ[8]

文・写真 奥間美佐江
2年続いた本連載も今回で最終回。最後は、これから植え付け時期を迎えるイタリアンパセリとショウガを紹介する。どちらも独特な香りと風味で料理にアクセントを与える名脇役だ。

香りと風味足す名脇役

赤紫色のサニーレタスはフリル状のやわらかい葉を大きく広げ、タマネギの株元は丸く膨らんできました。果菜、根菜など野菜の種類も多く、作業の前に畑の中を見て回るのが楽しい季節です。

クセ少ないイタリアンパセリ
育てやすいパセリは、冷涼な気候を好むハーブで、11月から5月ごろまでが栽培適期。子どもの頃、修学旅行の夕飯で添え物のパセリを食べた時は、まずくて臭くて「食べるものではない」と思いました。

ですが、料理講習会でタコのマリネを教わった時、刻みパセリの独特な香りや風味のアクセントに「パセリがこんなに料理をおいしくしてくれるのか」と感激。肉や魚をより楽しもうと、自分でも、クセが少なく、平たい葉が特徴のイタリアンパセリを育て始めました。今ではソースを作り、小分けして冷凍保存するほどになりました。

ビールに合うショウガ
熱帯アジア原産のショウガは20度から30度が育成適温で、春に植え付けて秋に収穫します。収穫したばかりの新ショウガは繊維がやわらかく爽やかな辛みがあり、野菜炒め、わかめスープ、薬味としても活躍する名脇役です。

私が一番楽しみにしているのは新ショウガの甘酢漬けで、ビールを飲みながら食べると最高に幸せな気分になります。

最後に、このコラムは今回で最終回です。つたない文章でしたが、畑の楽しさを少しでも伝えることができたなら幸いです。2年間、ありがとうございました。



 イタリアンパセリ 


 育てるポイント 
幼苗はやわらかく傷つきやすいので、育苗ポットから定植する時は丁寧に扱いましょう。有機質に富んだ土と日当たりの良い場所を好みます。乾燥に弱いので、土の表面が乾いたらたっぷりと水をかけましょう。株の外側から使う分だけ収穫すれば、何度でも収穫できます。

Before


After。混み合った株は間引きする

 栄養とおすすめの食べ方 
βカロテン、ビタミンB、Cを含み、抗酸化作用や粘膜の強化、葉緑素(クロロフィル)による腸内環境の改善が期待できます。またカリウムを多く含み高血圧の予防効果もあります。

刻んでパスタやスープに加えるほか、バジルソースと同じ作り方のパセリソースは、肉・魚料理に添えても、パンにつけてもおいしいです。



タコのグリーンソースがけ。イタリアンパセリ、オリーブ油、ニンニク、塩をミキサーにかけ、ゆでダコにかける。ソースに粉チーズを追加してもおいしい



 ショウガ 


 育てるポイント 
春、腐葉土が多めの土に肉づきのよい種ショウガ(80g程度)を横に寝かせて植えます。成長期間が長く乾燥を嫌うので、株元に数回追肥と土寄せを行い、敷き草で乾燥を防ぎます。適度な日影を好むので真夏には遮光ネットなどを使い、秋に葉が黄色く変色した頃が収穫時期です。


芽(赤い部分)が付いているものを種ショウガにする

 栄養とおすすめの食べ方 
ビタミン、ミネラルの含有量は少ないですが、辛み成分のジンゲロンとショウガオールには強い殺菌作用があり、整腸、健胃、吐き気止めとして古くから用いられてきました。

新ショウガはやわらかく辛みが少ないので熱湯で、さっとゆでて酢漬けにしたり=下写真白い皿、ショウガ入りの鶏つくね=下写真の青い皿=もオススメです。




おくま・みさえ/野菜を育てるところから食べるところまで楽しむ野菜ソムリエプロ


毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1830号・2021年1月29日紙面から掲載

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