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2020年7月10日更新

技と心磨き妥協せず|フライス盤の全国競技大会で入賞[集まれ! スゴ技学生-3-]

Vol.3  当連載では、ものづくりの大会で入賞したり難関技能検定に合格した学生を紹介する。
全国「若年者ものづくり競技大会」フライス盤職種で、沖縄職業能力開発大学校生産機械システム技術科の島袋佑麻さん(同校2年・21)が2018年に、入嵩西月音さん(1年・21)は19年に入賞した。プレッシャーにも負けず入賞した2人は、得た技や精神力を将来に生かしたいと話す。

技と心磨き妥協せず



若年者ものづくり競技大会フライス盤職種で18年に銅賞を取った島袋さん(右)と、19年に敢闘賞を取った入嵩西さん。2人は県の優秀技能者としても表彰された

フライス盤は鋼材を削り、複雑な部品に加工する機械。島袋さんと入嵩西さんがその技術を磨こうと思ったきっかけは、学内の公開練習で見た先輩の姿だった。「そのすごさを見て、自分がどこまでできるか挑戦してみたくなった」という島袋さんは、18年若年者ものづくり競技大会で銅賞を獲得。その大会前の公開練習を見ていた入嵩西さんは「島袋さんの機敏な動きに感動」し、先輩の背中を追って、19年大会で敢闘賞を獲得した。

「フライス盤は立体的に加工するので難しい。でも難しいことに挑戦すると心が躍る」と島袋さん。大会では、制限時間内に二つの金属角材を複雑な凹凸を付けて削る。それらをはめ合わせた時のすき間は0・01~0・03㍉以内。練習ではその範囲内にならなかったというが、大会では「最初の一手で深く削り過ぎてしまったものの、ほぼ完璧だった」と笑みを見せる。一方、入高西さんは「練習では時間内にできず、本番でも時間がかかった。ハプニングもあったから入賞できると思わなかった。でも楽しめた」と振り返る。


緑の機械がフライス盤。鋼材を置いた手元の台を上下左右に動かし、上部の回転刃に当てて削る。身長が低い入嵩西さんは踏み台を使う

最後のチャンスつかむ

全国から技術系学生が集まる同大会への出場年齢制限は20歳以下。2人ともチャンスは1度きりだった。さらに、学校では6年連続入賞者を出していて、島袋さんは「僕も入賞しなくちゃ」とプレッシャーもあった。入嵩西さんは学科初の女子選手。「社会経験のある女性の同級生からフライス盤を教えてもらえたことが、大会出場の励みになった」

大会出場経験を通し、2人は「精神力も鍛えられた」と口をそろえる。「負けず嫌いに磨きがかかった。習得した加工技術は機械設計にも生かせられる。経験をばねに就職活動にも生かしたい」と入嵩西さん。現在、就職活動中の島袋さんは、「入賞はアピールに。身につけた技術や知識を県内で生かしたい」と意気込む。学校の後輩に向けては「自分で決め、妥協しないで上を目指し、学校の実蹟を引き継いでほしい」とエールを送った。
 
(同校生産技術科・高本健太指導員からメッセージ)
島袋さんへ/大会までの約1年、一緒に技能を高めてきた。試行錯誤を繰り返すことで自ら判断する能力が養われ、良い結果につながったと思う。入賞・評価された努力を忘れず、就職してからも更なる発展を願っている。

入嵩西さんへ/当科初の女性選手として、先輩から引き継いだ技能を大会で発揮してくれた。0.01ミリ単位で操作し、丁寧に仕上げられたのは真剣に取り組んできた結果。進路実現に向けても、いろんなことに挑戦しよう。



★難関技能検定に合格した学生や、ものづくりコンテストで入賞した学生を募集します。
 タイムス住宅新聞社(電話=098・862・1155)かメール(h.jyuutaku.jht@gmail.com)にご連絡ください。
 内容を精査した上、記者が取材に伺います。
 

取材/川本莉菜子
毎週金曜発行・週刊タイムス住宅新聞
第1801号・2020年7月10日紙面から掲載

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川本莉菜子

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好奇心が行動源。まち歩きで面白いことを発見した時に興奮し、脇目振らずに追いかけて迷子になること多し。人が住む・暮らす場所にある歴史、知恵、繋がりの面白さを見つけて発信していきたいです。よく県外出身かと聞かれますが、生粋のウチナーンチュです。

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