3階にLDKで 眺望も豊かさも|(株)アイムホーム|タイムス住宅新聞社ウェブマガジン

沖縄の住宅建築情報と建築に関わる企業様をご紹介

タイムス住宅新聞ウェブマガジン

お住まい拝見

お住まい拝見

2018年12月28日更新

3階にLDKで 眺望も豊かさも|(株)アイムホーム

[表紙のお宅から]本島中部の高台に立つHさん宅は鉄筋コンクリート造の3階建て。住宅密集地ながら、室内は坪庭や吹き抜けの効果で明るく伸びやかだ。階層で公私を分けたことで使い勝手は抜群。こだわりの内装や照明が目を引く3階のLDKは、好きな緑と景色を眺めながらくつろげる空間となった。

お住まい拝見

タグから記事を探す

Hさん宅。住宅、光庭、階段部と外壁の色を分け、三つの箱を組み合わせたような個性的な外観に。ベランダには植物の鉢をかけて楽しめる

内装・照明でくつろぎ

Hさん宅
RC造3階建て

西海岸を望む立地から、LDKを3階に配置したHさん宅。和室と一続きに使える上、東西にあるバルコニーの効果で広々。「寝る時以外は、子どもたちが宿題をするのも家族だんらんもここ」とHさん。夫人も「みんな伸び伸び。眺めもすごく良くて、毎日海を眺めてます」と喜ぶ。

室内はシックな内装に緑と照明が映え、ゆったり落ち着いた雰囲気。そのカギとなっているのが、Hさんが「随分悩んだ」と話す壁と天井の色合いだ。建築を担当したアイムホームのカラーコーディネーター、松田和歌奈さんは「通常は明るさを求め白を選ぶ方が多い。ダークブラウンは勇気のいる選択だったと思いますが、お手持ちの家具やグリーンともマッチして大正解。天井はダウンライトですっきりさせたことで、Hさんこだわりのデザイン照明が引き立ちましたね」とうなずく。Hさんも「夜は松田さんたちから頂いたランプとデザイン照明だけをつけると、くつろげるんですよ」と満ち足りた表情を見せた。


シックな内装の3階LDK。手洗いや歯磨きに使いたいとキッチン手前に取り付けた洗面台もデザイン性を重視。緑を飾った棚類はHさんの手作り


キッチン側から見た3階。奥にある和室とも一体的に使える上、東(手前)西(正面)2方向に設けたベランダから視界が広がるため、密集地であることを忘れてしまうほど開放的だ。和室の一角、床の間と兼用で設けた飾り棚にはHさん自慢のお酒のコレクションがズラリ。写真左手にある東のベランダにはHさんが手塩にかけて育てた植物の鉢が並ぶ。バルコニーではバーベキューも楽しむ

階層で公私分け家事ラクに
くつろぎを演出するもう一つのカギが、階層で公私を分けた点。水回りや個室など生活感の出るプライベート空間を2階にまとめたことで、3階はすっきり。「来客の目も気にならないし、洗濯関連のスペースを集約することで家事効率を上げる狙いもある」と設計者の仲順裕二さん。

実際、育ち盛りの子どもが5人いるため、天気を気にせず使える半屋外の物干し場は、夫妻が希望した点の一つだ。「毎日5、6回洗濯機を回しますが、今はガス乾燥機も併用し、乾いたらカゴに入れて隣のウオークインクローゼットや子ども部屋に持っていくだけなので大助かり」と夫人は実感を込める。物干し場、クローゼット、寝室を回遊できる造りも重宝。Hさんも「行き来しやすい」と話した。


鮮やかなピンクの壁が遊び心を感じさせるウオークインクローゼット


好きな植物 家中に

最初のプランが依頼の決め手
家づくりのきっかけは、子どもの成長で以前の家が手狭になったこと。6台分の駐車場や、多目的に使える屋上、柔軟に仕切れる子ども室、将来に備えたエレベーターの設置場、好きで集めてきた植物を楽しみたいなど、要望は明確だった。

購入した敷地は、夫人の実家に近い往来の激しい密集地の一角で、「プライバシーは守りつつ、豊かさが感じられる住まいに」と考えたHさん。アイムホームへの依頼は、見学会で見た家のデザインが気に入ったこと、何より「頭の中を読まれているのではと驚いた」と話す最初のプランが決め手になった。「特に気に入ったのは玄関」だ。取材時も、光庭にしつらえた、今はまだ背の低い桜を眺めながら、「扉を開けて満開だったら驚くでしょ。最高の贅沢(ぜいたく)」と心待ちにする。仲順さんも「帰宅してホッと気持ちを切り替えていただければうれしい」と喜ぶ。Hさん宅は両サイドの道幅が狭く斜線規制も厳しかったが、「塀を作らず外壁で視線を遮断。天空率を利用することで塔屋も作れた」。

打ち合わせでは、壁が動く同社の体感型ショールームで広さや仕様を確認。設計、コーディネーター、営業、施工担当も毎回同席し、要望を隅々まで反映させた。夫妻と笑い合う姿はまさにチーム。“愛着湧くわが家”を作り上げた絆が見えた。


南側から見た2階子ども室。扉を閉じれば最大4部屋になる。現在は扉を開けて使用


玄関。正面の光庭が明るさと奥行きをもたらす。型枠の焼杉模様を付けた壁も味わい深い



1階の床はヘンリボーン張りにしてアクセントをつけた



2階。暗くなりがちな中央部も吹き抜けの効果で明るく風通しよく

[DATA]
家族構成 :夫婦+子ども5人
敷地面積 :165.61平方メートル(50.09坪)
床 面 積:187.84平方メートル(56.82坪)+車庫60.18平方メートル(18.20坪)
躯体構造 :鉄筋コンクリート壁式構造
用途地域 :第1種中高層住居専用地域
設計施工 :(株)アイムホーム


[問い合わせ先]
(株)アイムホーム
098‐923‐1646


撮影/矢嶋健吾
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1721号・2018年12月28日紙面から掲載

お住まい拝見

タグから記事を探す

この記事のキュレーター

スタッフ
週刊タイムス住宅新聞編集部

これまでに書いた記事:2395

沖縄の住宅、建築、住まいのことを発信します。

TOPへ戻る