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2017年1月27日更新

いよいよシーズン ことしの桜はどう?|気になるコト調べます!⑭

1月22日、名護城公園で開かれた「さくら自然観察会」で、講師を務めた比嘉正一さんは「ことしの桜は例年になく花数が多くなりそうですよ」と説明した。昨年は、本島地方への台風の襲来が少なかったことから、枝葉が充実しているという。

沖縄本島は台風の影響少なく、枝葉が充実

例年にない花数 見応えあり!

名護城公園のヒカンザクラ。ピンク色の花びらが青空によく映える。ことしの桜は、台風の影響が少なかったため花数が多いそう。満開になるのは2月上~中旬ごろ(1月22日、名護城公園)

 ヒカンザクラ 多様性が魅力 
県内で桜といえば「ヒカンザクラ」。自然観察会で、園内のヒカンザクラを見て歩くと、まだ丸裸の状態の木から5~6部咲きの木などさまざま。
「ヒカンザクラの魅力は、この多様性。木ごとに個性があるんです」と比嘉さんは語る。
  本土で桜といえば、ソメイヨシノを指す。ソメイヨシノは接ぎ木で増やされ、全ての木がまったく同じDNAを持つ。そのため、環境条件が整えば一斉に開花し、一斉に散っていく。
一方で、県内に生えるヒカンザクラの多くは種から発芽した実生個体。木ごとに開花時期も、花色の濃淡もバラバラだ。「花の色は白から濃いピンクまであります。花は下向きに咲くことが多いですが、横向きや上向きに咲いている木もあるんです。じっくり観察すると、とても面白いですよ」。
満開の予想は「2月上~中旬あたり」。ぜひ県内各地の桜の名所に出掛けて、1本1本の個性を観察してみて! 

 ヒカンザクラQ&A (ヒカンザクラのあれこれ、中城公園所長の比嘉正一さんに聞いてみました)

Q・沖縄では、桜前線が南下するって本当?
A・ 県内のヒカンザクラは、個体によって開花時期がバラバラのため、桜前線を当てはめるのはむつかしいです。開花条件には気温だけでなく、湿度や雨の有無などもあります。なので、一概に南下する、とは言えないでしょう。

Q・「ヒカンザクラ」と「カンヒザクラ」どっちが正しいの?
A・ どちらも正しいです。和名はヒカンザクラ(緋寒桜)ですが、ヒガンザクラ(彼岸桜)と紛らわしいとのことから、カンヒザクラ(寒緋桜)の別名が付いたと言われています。

Q・花を見る以外の、ヒカンザクラの楽しみ方は?
A・ 葉桜もキレイです。黄緑色の葉が、とても爽やかですよ。名護城公園のヒカンザクラは葉がうっそうと茂り、木陰が心地よく見応えもあります。葉桜の時期は3月くらい。
また、熟した実を泡盛に漬けておくと、キレイなピンク色のお酒になります。実は食べられますが、渋くておいしくないんです(笑)。でも、ヒカンザクラは個性のある木ですから、いつか甘い実に出合えるかもしれないと、試食にいそしんでいます!

姉妹サイト『fun okinawa~ほーむぷらざ~』で沖縄本島北部の桜まつりと中南部のサクラの名所をご紹介しています。


毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞 第1621号・2017年1月27日紙面から掲載

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スタッフ
東江菜穂

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編集者
週刊タイムス住宅新聞、編集部に属する。やーるんの中の人。普段、社内では言えないことをやーるんに託している。極度の方向音痴のため「南側の窓」「北側のドア」と言われても理解するまでに時間を要する。図面をにらみながら「どっちよ」「意味わからん」「知らんし」とぼやきながら原稿を書いている。

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