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2022年10月28日更新
[沖縄]創作も生活も猫が中心|火と水(ひとみ)さん(絵本作家・画家)|家々人々[126]
猫をモチーフにした絵や絵本が人気で、「幼少期からずっと猫がいる生活だった」と語る火と水さん(43)。同じく猫好きな夫や猫たちと一緒に過ごす愛情深い日々が、その作風にも表れているようです。
創作も生活も猫が中心
火と水(ひとみ)さん(絵本作家・画家)ひとみ/1979年、糸満市出身。首里高校染織科卒。愛知県の美術大学でテキスタイルを学んだ後、帰沖。2004年、絵本作家・さくちかさんの「My piece art project」立ち上げに参加。猫をモチーフに絵を描くようになる。09年の「小さな絵本展」で創作絵本を発表。同展に毎年参加。県内外で企画展に参加。
■美術には小さいころから興味があったのですか?
幼児期に課題として絵を描かされたのがすごくつまらなくて、最初は好きではありませんでした。後に描いた絵が褒められたりして興味が湧き、高校からは美術系に進学することを決めました。
愛知県の美術大学に進学しましたが、同時に沖縄への思いも強くなりました。沖縄に戻ってきたとき、県外との色の違いを感じたんです。同じ赤でも沖縄では色がはっきりして見えるし、印象が強い。私の作品も色使いを意識するようになりました。
現在の住まい
6年前に購入したマンション。共に猫好きな夫と話し合い、1室は猫部屋にした。ベランダでもメダカを育てたり、プランター植物の栽培も夫婦で楽しんでいる。
■火と水さんの絵と言えば猫。どれもすごく自然体でかわいいですね。
特に観察しながら描いているわけではないんです。子どものころから今もずっと猫と暮らしているので、そのしぐさや表情が脳裏に焼き付いているんだと思います。
小さいころは、よく猫や犬を拾って親にしかられました。どうしても放っておけないのは今も変わりません(笑)。これまでもたくさんの保護猫を里親につないできました。実は夫も、私が保護した猫の里親として出会ったのがきっかけなんです。
■猫が夫婦のご縁を結んだとは、すてきですね。
人生のパートナーが猫好きでないというのは考えられないです(笑)。結婚前からそれぞれ飼っていた猫がいて、結婚後は猫も一緒に暮らせる賃貸アパートに住んでいました。しかし、家賃が高かったので6年前にマンションを購入しました。
最初から猫部屋を作ることを夫婦で決めていたので、1部屋は猫が遊んだり、寝たりする空間になっています。
■猫が中心の生活なんですね。
猫たちに毎日癒やされています。創作中は細かい作業も多く、集中しないといけないので、体のことも考えて意識して休憩を取るように努めています。猫たちと触れ合っているとリラックスできるし、創作のインスピレーションも湧きます。あと、猫がいることで夫婦の会話も弾みやすいですね(笑)。
今後、もっと作品を生み出して、いつかは個展を開きたいと思っています。
◇ ◇ ◇
11月25日(金)から県立博物館・美術館で開催される「小さな絵本展」に向け、新作に取り組んでいるという火と水さん。どんな作品に出合えるか楽しみです。
ホッと空間
愛猫と過ごすリビング
「リビングで猫と触れ合いながら過ごしていることが多く、一番リラックスできる」と笑顔で話す火と水さん。愛猫たちの存在が創作作業の緊張感をほぐしてくれる。
プライベートはこんな顔
名古屋から一緒に帰ってきたメス猫のハル=写真左=は今年20歳で気難しい性格。夫が結婚前から飼っていた、にゃふろー(オス、8歳)=同右=が優しくて助かりました。
取材/赤嶺初美(ライター)
毎週金曜日発行 週刊タイムス住宅新聞
第1921号・2022年10月28日紙面から掲載