特集・企画
2019年10月18日更新
第4回こども絵画コンクール入賞作品が決定「あったらいいな、こんな家」
「第33回沖縄県トータルリビングショウ」の併催事業として、子どもたちの夢の家を募った「第4回こども絵画コンクール」(主管・タイムス住宅新聞社、共催・インテリア産業協会沖縄支部)。応募総数430点の中から最優秀賞に輝いたのは、勢理客伽奈さんの作品。入賞作品を一挙に紹介する。
第4回こども絵画コンクール 入賞作品
みんなが楽しい夢の家
■タイムス住宅新聞社賞■
高江洲七海さん(沖縄市立高原小2年)
『ゆめのツリーハウス』
1かいはトランポリン。2かいは花がいっぱいのへや。3かいはハンモックで、3かいからはすべり台。私はこんなお家に住みたいです。
審査講評
大きな木の中にある3階建ての各フロアで役割を変え、雨などで外出できなくても楽しい1日が過ごせそう。
お花畑は花の色が細かく彩られ、笑顔いっぱいの女の子とチョウのバランスが良い。ハンモックで寝る家族は、鼻ちょうちんまで出しており、よっぽど寝心地がいいんだろう。3階から1階に続く滑り台も躍動的に表現されており、誰もが住みたくなる家だ。(石川)
■インテリア産業協会賞■
島袋そらさん(宜野湾市立長田小5年)
『私だけの家図書館』
私は家の3階を私だけの図書館で描きました。私の家は、アパートなので家族だけの家がいいなと思ったのと、家が図書館だったらいいな、と思ったのでこの絵を描きました。
審査講評
ベッドのふとんの柄や家具など、色合いもきれいに描かれている。テレビを見ている子どもや洗い物をしている母親、その隣にかけられたキッチン用具など、幸せな日常のワンシーンを細かいところまでよく見ている。ボタンを押すと、アームが伸びて、本を取ってきてくれる機能もおもしろい。(江橋)
■審査員特別賞(5点)■
下地桃菜さん(西原町立西原小6年・特別支援学級)
『ハッピーハウス』
1階はおかしパーティーをする部屋、2階は大きなプールのある部屋、3階はカラオケのできる部屋、外はブランコがあって近くでバーベキューもできます。
審査講評
特別支援学級から参加してくれました。大好きなカラオケ、プール、バーベキューと、家族が楽しめる家を明るい色で表現してくれました。画用紙いっぱい一生懸命色ぬりをしてくれたのもスゴイです。(金城)
仲宗根琴音さん(読谷村立読谷小3年)
『家族の和』
家族みんなが仲良く過ごすためにあったらいいと思い描きました。こんな温かいお家がとてもいいと思います。
審査講評
こどもたち、おとうさん、おかあさん、おばあちゃんまで、家族みんなが楽しそうですね。
赤がわらの木造の家(シーサー、ヤモリもいます)、石垣の塀など、昔ながらの沖縄の住まいが家の中だけではなく外の空間までしっかり描かれています。昔ながらの沖縄の良さ「家族の和」=「結いまーる」が表現され、視野の広さ、感性の高さを感じます。建築・教育の観点で地域性を取り入れた作品として選びました。(山城)
大城明穂さん
『図書棟がある家』(那覇市立安謝小4年)
わたしがかいた家の特徴は、図書棟と水回りをわけたこと、図書棟の本の種類が階ごとにわかれていることです。
審査講評
明穂さんはよっぽど本が好きなんだろう。右側の棟には本があふれ、家族がそれぞれ本に親しんでいる。フロアごとに種類も変えており、大人とこどもが本棚からお気に入りを取り出す姿が表現されている。
面白いのは、生活に欠かせない「水回り」を本の棟とは別にしたこと。お風呂やトイレは3階に、キッチンは2階に分かれている。大切な本がぬれたら嫌だという気持ちが伝わる。棟を行き来する空中廊下とロープウエーのアイデアも素晴らしい。(石川)
桃原満ちるさん(南城市立大里北小2年)
『まるい家』
まん中に、みんながあつまるにわがあって、そのまわりには自分の好きなへやがあります。家ぞくがリラックスするへや、いしょうべや、バレエのスタジオ、しんしつ、えいがかん、おふろば、としょかん、くだものがいつでも食べられるへやをかきました。くふうしたところはまわりのけしきが見られるようにガラスばりにしました。
審査講評
まるい家の真ん中にある庭のまわりに、夢のある空間をちりばめています。背景を緑にしているので、木々に囲まれているのでしょうか。ガラス張りにして、部屋から綺麗な景色を見る事にこだわって描いたのが伝わってきます。居心地の良さを大事に考えるからこその「まるい家」を描いたことに、大人顔負けの素晴らしいアイデアだと思いました。(宮城)
桃原庸さん(南城市立大里北小4年)
『木の実ハウス』
もしも、人間がミクロ化して小さくなったら、どんなくらしができるだろうと想像して描きました。ぼくの好きな生き物といっしょにあそべる生活は、きっとゆかいでにぎやかになると思います。木の実が家になっていて、二つの家をすべり台でつなげました。本当にこんな家があったらすみたいな。
審査講評
人間が小さくなった世界。その割には人がいないなと思っていたら、フワフワのベッドに飛び込む人がいる。その姿がとても良い。家具や設備も小さくなっているが、シャワーヘッドの穴や、列をなすアリ、鳥がくわえるミミズのシワまで、細部もしっかり描き込まれている。(江橋)
入賞・入選の183作品を展示中
10月18日~20日 トータルリビングショウ会場にて
審査で選ばれた入賞作品12点と入選作品171点の合計183点を、10月18日(金)~20日(日)の3日間、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで開催中の「第33回沖縄県トータルリビングショウ」の会場で展示している。子どもたちの夢が詰まった力作を、細かい部分まで間近で見ることができる。
また、来場者の投票によって決まる「会場賞」もある。今号の紙面では惜しくも紹介されなかった入選作品171点の中から、来場者が「イイネ」と思った作品に投票し、票数の多い3作品が会場賞として選ばれる。結果は、次号(11月1日発行)の「週刊タイムス住宅新聞」紙面上で発表する予定だ。
会場賞に投票するとくじを引くことができ、すてきな景品が当たるチャンスもある。ぜひ会場に足を運んで、好みの作品に投票しよう。
展示会の開催時間は、18~20日の午前10時~午後6時、場所は会議棟B3・4
昨年の展示会の様子。多くの人が作品の観覧に訪れた
※10月20日午前11時から、今号の紙面で紹介している入賞者への表彰式を開催します。そのため、20日午前10時~正午の間は作品の観覧ができません。ご了承ください。
問い合わせ
◆タイムス住宅新聞社
(こども絵画コンクール係)
098-862-1155
※平日午前10時~午後6時
◆沖縄県トータルリビングショウ 運営事務局
090-5931-6526
※土日午前10時~午後6時
【審査員】
・審査員長:金城明美さん(西原町立坂田小学校校長、絵本作家)
・山城一美さん(沖縄職業能力開発大学校住居環境課教授、県建築士会副会長)
・宮城江利奈さん(渡久山設計、一級建築士、第5回沖縄建築賞一般建築部門正賞・新人賞)
・江橋正(インテリア産業協会沖縄支部事務局長)※外間幸一支部長の代理
・石川達也(タイムス住宅新聞社代表取締役社長)
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1763号・2019年10月18日紙面から掲載