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2018年12月7日更新

検討から約20年 安全に歩ける町[モノレール旭橋駅周辺地区]

[歩いて見つけた!地域の住み心地ー26ー]那覇バスターミナルとその周辺の街区は、「モノレール旭橋駅周辺地区」として、2000年から再開発された。ゆいレール旭橋駅から歩行者デッキでつながり、車と交わることなく公共施設、商業店舗などへアクセスできる安全で楽しい歩行空間になっている。



デッキがつなぐ歩行空間

ことし10月、那覇バスターミナルが新たな装いでオープンした。同施設は他にも、県立図書館、商業施設、オフィスなど公共と民間の施設が入る再開発ビルだ。この大規模な建物は、「カフーナ旭橋A街区」と呼ばれる道路で囲まれた一つの街区に建ち、「モノレール旭橋駅周辺地区」再開発事業の最後の工区だ。同再開発事業はA街区のほか、国道330号を挟んで南工区のB~E街区を含む計5街区を整備し、検討開始から完成まで約20年の時がたった。

「歩行者デッキは検討当初から整備する考えでした」と話すのは、旭橋都市再開発(株)の駄馬秀夫さん。検討当初から再開発プランナーとして事業に携わってきた。デッキはゆいレール旭橋駅から川や道路を越えて、A街区の2階に直結。同じ高さで国道330号を越えてホテルや金融機関が入るB街区、自治会館や南部合同庁舎が入るC街区、駐車場のE街区へとつながる。車道と立体的に分離し、商業店舗などへも直接アクセスできるデッキは、安心して歩ける楽しい町を生み出した。


カフーナ旭橋A街区西側正面の歩行者デッキ。雨よけがアーチを描き三角屋根の先端に重なる


西側から再開発地区全体を見るCGパース。右手がホテル、左手がバスターミナル(旭橋都市再開発株式会社提供)

始まりはターミナル
再開発事業が本格的に動きだしたのは2000年、「まだモノレール線路の橋脚しかない頃でした」。モノレールとバスの交通結節点として何かできないか…。始まりはバスターミナルの再開発だった。
 
南工区=エリアマップ青囲み部=は集会場・会館や倉庫など大きな施設に紛れて個人住宅がある、「ごちゃごちゃとした町」だった。建物の建て替え時期が迫り、町を整えたいという県の意向もあり、再開発はバスターミナルから周辺区域に広がっていったという。しかし、車社会が進んでバス交通の衰退が著しく、バスターミナル再開発は難航し、南工区から先に整備。08年~12年に各街区が完成した。

A街区に県立図書館の移設が決まったのは南工区が完成した後だったという。その他の入居施設が決まり、15年からバスターミナルを解体して新たな施設を着工した。

E街区駐車場の屋上緑地=写真3、C街区とD街区の間の緑道=写真4=は、昼休み時間に周辺で働く人たちがランチをとったりと、憩いの場になっている。「実はこだわったところ。公園をつくる必要はなかったんだけどね」。緑道はもともと那覇市道の緑道で、バイクや自転車が置かれていた。それを再開発事業の一環として、ベンチや照明などを再整備したという。オープンスペースが少ない中、木陰で休める場所はまさに「都会のオアシス」だ。



【1】カフーナ旭橋B街区からA街区を見る。歩行者デッキ(左)が旭橋駅と直結し、車と交差せず安全に施設の2階へアクセスできる。2階屋内エントランスホールにはバスの出発時刻が確認できる電光表示板がある。写真中央部のエスカレーターから下りたところにはバス乗り場と、コンビニエンスストアが一体になった屋内待合室がある


やーるん
屋根を支える柱が木の枝みたい 柱の足元が細いからデッキはゆったりと歩けるルン♪



【2】A街区とC街区をつなぐデッキ(4号デッキ)から国道330号を見る。写真左手前のC街区と左手奥のB街区の間には再開発区域外の部分があり、両街区をつなぐデッキは歩道の上に設置された


【3】E街区駐車場の屋上緑地は、屋上フロア半分にコバテイシ(モモタマナ)などが植えられている。緑地を抜けるとC街区につながるデッキ(3号デッキ)に出る


【4】 国道330号東側からC街区自治会館側を見る。D街区との間にある緑道(左)はホルトノキの下にベンチが置かれ、一休みする人の姿も見られる。国道沿線の歩道(右)は建物が道路境界から約3メートル後退し、ゆとりある歩行空間になっている

※やーるんは、タイムス住宅新聞社のゆるキャラ。


編集/川本莉菜子
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1718号・2018年12月7日紙面から掲載

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好奇心が行動源。まち歩きで面白いことを発見した時に興奮し、脇目振らずに追いかけて迷子になること多し。人が住む・暮らす場所にある歴史、知恵、繋がりの面白さを見つけて発信していきたいです。よく県外出身かと聞かれますが、生粋のウチナーンチュです。

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