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2016年12月16日更新

受講生 塾を語る「生き方学ぶ場」|楽しい!ものづくり 沖縄未来建築塾2016より⑨

2016年6月から始まった「沖縄未来建築塾」は、全8回の講座のうち5回を終えた。若手建築家が「建築とは」「まちづくり」「ものづくり」について先輩建築家の話を聞き、気付きを話し合いながら進められてきた。今回は、受講生の1人で、株式会社国建に入って1年目の若手建築家・城間盛久さん(27)が同塾の感想や、意義を執筆。「単に仕事のスキルアップではなく、建築家としてどう生きるべきか、考える場になっている」と話す。


先輩建築家の話を聞いた後、気付きを発表する城間さん(右端)ら受講生。城間さんは「まとめるのに、いつも四苦八苦している」と話す

◆待望の機会 自ら手を挙げ参加
会社のミーティングで、部長が参加者を募っていたのが、この企画を知ったきっかけでした。
走り出し始めたばかりの企画だったようで、始まる1カ月前になっても塾で行われる内容や開催される日程など、あいまいな点が多かったと思います。それでも私は、県内で活躍する建築家の話を聞ける、数少ない待望の機会だと手を挙げました。
これまで塾に参加してきて、設計を行う上でのスキルアップのためというよりも、自分の「建築家としての生き方」を考えるための場所だと解釈しています。
建築家の先輩方の話す言葉は、時に感情的であり素直に受け入れるのが難しいこともあります。しかし、その人が建築家として考えてきた事や過ごした日々、出会った人の事、プロジェクトの苦労話や裏話など、貴重な実体験ばかりで、とても刺激的で、今後の自分の未来を想像した時に、自分はどんな人間として建築を行っていくべきか、深く考えさせられます。

◆発表に四苦八苦も「貴重な経験」
未来建築塾では、一方的に講義を受けるだけでなく、先輩方の講演を聞いた上で、受講者同士で意見を出し合い、一枚の紙にまとめて発表する、という時間があります。
同世代の仲間と建築について話し合う機会がほとんどなかったので、四苦八苦しています。ですが、高いレベルで建築を考えられる貴重な経験だといつも思い、悩みながらアウトプットしているところです。
ほかにも、子どもたちと一緒に構造を考えるワークショップをしたり、ホテルに泊まり込んで講演を聴いたりと、とても活動的です。
今後は先輩方から教わるだけの集まりではなく、主催者や街の人たちをも巻き込んで、さまざまなな「建築活動」を積み重ねながら、企画として成熟していくのではないかと、受講者の一人として期待しています。
次の世代の建築家となる私たちは、どのような建築家を目指せばいいのか。それは個人のテーマとして、それぞれが悩みながら日々建築と向き合っていると思います。
私もまだまだ手探りですが、少なくとも今は、社会に対して自分が本気で信じた建築を、情熱を持って設計していきたいと考えています
そこに少しでも近づけるよう、この塾の内容を十分に吸収していきたいと思っています。 


執筆/城間盛久(沖縄未来建築塾受講生、国建建築設計部)
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞 第1615号・2016年12月16日紙面から掲載

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