沖縄建築賞
2020年10月2日更新
第6回沖縄建築賞 結果速報
県内の優れた建築や建築士を表彰する「第6回沖縄建築賞」(主催・同実行委員会)の二次審査が9月26日に行われ、入賞者が決定した。住宅部門の正賞には大嶺亮氏(ファイブディメンジョン一級建築士事務所)が設計した「立体路地を持つ都市住宅」が、一般建築部門の正賞には細矢仁氏(一級建築士事務所細矢仁建築設計事務所)が設計した「株式会社技建新本社ビル」が選ばれた。
今年の最終審査は、手掛けた建築士によるプレゼンテーション方式で行われた
正賞に大嶺氏、細矢氏
第6回沖縄建築賞の応募総数は35点(住宅建築部門24点、一般建築部門11点)。その中から、住宅部門の正賞には大嶺亮氏が手掛けた「立体路地を持つ都市住宅」が選ばれた。風を通すために、路地のような半屋外空間を建物内に設けた二世帯住宅で審査員からは「商業密集地に建ち、周りの環境から守られながらも風の通り道を作る巧みな構成」と評価を集めた。
一般部門の正賞には、細矢仁氏が手掛けた「株式会社技建新本社ビル」が選ばれた。極薄コンクリート「HPC」をルーバーに用いており「沖縄のコンクリート文化や、強烈な日差しなどの環境に真っ向から取り組んだ意欲的な建物」と評価された。
正賞に次ぐ、タイムス住宅新聞社賞には友利正氏(Atelier TAKE5)が手掛けた「森の図書館」が、40歳未満の建築士から選出する新人賞と奨励賞には仲本兼一郎氏(STUDIO MONAKA)の「House in Matsumoto」が選ばれた。また、奨励賞には小林進一氏(コバヤシ401.Design room株式会社)が手掛けた「T Dental Frontier」が選ばれた。
各作品の詳細は10月9日発行の本紙で紹介する。
住宅建築部門正賞を受賞した「立体路地を持つ都市住宅」。商業密集地にたつ4階建ての二世帯住宅
設計を手掛けた大嶺氏は「密集地なので閉じつつ快適にすることを考えた。受賞は素直にうれしい」と喜んだ
一般建築部門正賞の「株式会社技建新本社ビル」。同社で製作している薄肉コンクリート「HPC」のルーバーが印象的
設計を手掛けた細矢氏は「建材からプランを決めた、私にとってチャレンジングな作品。評価してもらって光栄」と話した
第6回受賞作品一覧
【住宅部門正賞】
「立体路地を持つ都市住宅」大嶺亮氏(ファイブディメンジョン一級建築士事務所)
【一般建築部門正賞】
「株式会社技建新本社ビル」 細矢仁氏(一級建築士事務所細矢仁建築設計事務所)
【タイムス住宅新聞社賞】※正賞に次ぐ作品
「森の図書館」 友利正氏、小谷みゆき氏(Atelier TAKE5)
【新人賞・奨励賞】(新人賞は40歳未満の建築士に与えられる)
「House in Matsumoto」 仲本兼一郎氏、岡山泰士氏、森田修平氏(STUDIO MONAKA)
【奨励賞】
「T Dental Frontier」小林進一氏(コバヤシ401.Design room株式会社)、野村庸高氏(アキアーキデザイン一級建築士事務所)
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1813号・2020年10月2日紙面から掲載