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2015年12月11日更新

【シンポジウム】リノベーションでまちづくり|中古もイイね[13]

住宅のリノベーション(建物を付加価値を高めて再生する改装)で、まちづくりにつなげる。2015年11月14日、那覇市住宅ストック活用モデル事業の一環で開かれたシンポジウムでは、専門家が「住み手や建物の所有者、地域に共感の輪を広げること」の大切さを説いた。一方、多様な業種が関わる住宅業界だからこその、連携の重要性も指摘された。


共感広げる大切さ指摘


 
パネルディスカッションの模様。シンポジウムには、那覇市のまちなか区域内の商店街、建築や不動産の関係者など約70人が参加した=11月14日、那覇市職員厚生会館



異業種間の連携も重要

 
第1部では、東京の設計事務所(株)ブルースタジオ専務取締役の大島芳彦さんが「共感の連鎖から始まるリノベーションまちづくり」のテーマで基調講演した。
 
全国でリノベーションを絡めたまちづくりに関わった経験から、大島さんがキーワードに挙げたのが「共感」。
共感が得られやすい住宅取得として、中古住宅のリノベーションが一般化している実情を紹介。「身の丈に合う家で趣味を満喫したい」と考える施主の要望から、築30年の分譲マンションを、浴室に居ながらリビングのホームシアターが見られるよう改装した事例に触れ、「新築に比べて安いからこそ、満足した暮らしを手に入れるまでのプロセスに共感が集まる」と述べた。



「不動産の価値は人やまち、歴史にある」と訴える大島さん



一方、神奈川県座間市の鉄道会社の社宅団地に、遊び場や子育て支援室、市民菜園などを用意し、子どものためのまちへと再生した事例を紹介。「不動産の価値は建物ではなく、住民やまち、歴史にある。それらを踏まえて計画することで共感の輪が広がる」と強調した。
 
第2部のパネルディスカッションでは「沖縄のリノベーションの現状とまちなか居住」をテーマに、県内でリノベーション事業を手掛ける設計事務所や建築会社の担当者らが意見を交わした。
 
パネリストの一人、(株)佐平建設取締役常務の柿本洋さんは「借り手が好きなようにリノベーションできる賃貸の提案をしているが、建物所有者の理解が得られにくい」と指摘。司会の大島さんは「関心のある人を集めて、建物所有者に働き掛けては」と提案した。

大島さんは「住まいには建築だけでなく、不動産や金融など多様な業種が関わるので、異業種同士で強みを生かすことが大切」と締めくくった。


<那覇市住宅ストックモデル事業>
住宅改修 まちなかの居住促進

まちなか区域内(久茂地1・3丁目、泉崎1丁目、松尾1・2丁目、壺屋1丁目、牧志1~3丁目、安里1・2丁目、樋川2丁目、字安里と字大道の一部)の賃貸住宅などを改装し、居住促進につなげるのが目的。市は建物所有者と入居希望者を引き合わせる。

【応募条件】
建物所有者=まちなか区域内の空き家・空き室の所有者で、1981年以降にできた建物(新耐震基準)、もしくはそれと同等の耐震性がある建物など。

入居希望者=改装後は原則、住宅として申し込み本人および家族が住むなど。
※建物所有者・入居希望者・市の協力事業者との三者協議への参加も条件。

【締め切り】
建物の所有者は2016年1月29日(金)、入居希望者は2016年2月12日(金)(物件によって締め切りが異なる)。

【問い合わせ】
那覇市建設企画課住宅政策グループ
電話=098-951-3235


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編 集/我那覇宗貴
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞「中古もイイね<13>」第1562号・2015年12月11日紙面から掲載

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