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2019年11月15日更新

作品・作家との長い“おつ木あい”|第24回沖縄ウッディフェア 2019年11月15日~17日@沖縄空手会館

「第24回沖縄ウッディフェア」が豊見城市の沖縄空手会館で2019年11月15日(金)から17日(日)まで開かれる。ことしは「木と暮らす なが~い おつ木あい」がテーマ。同フェア実行委員会から「おつ木あい」エピソードや今回の見どころについて聞いた。

作品・作家との長い“おつ木あい”

(左から)ウッディフェア事務局長の屋宜さんと実行委員の小橋川さん、座安さん、島袋さん



同フェアの魅力は何といっても作品を見ながら作家と話せるところ。「作家の作風と使い手の好みが共感し合うと長い〝おつ木あい〟が始まる」と話すのは同フェア事務局長で島変木(とうへんぼく)の屋宜政廣さん。

カウンターチェアを購入した家庭から手入れの依頼を受けた屋宜さんは、「奥さんがいたずらでイスの並びを変えてね、ご主人がいつもの席に座ると『これは俺のイスじゃないな?』って言ったんだよ」と笑いながらエピソードを語る。座った時のなじみ具合でそれと分かるほど、使っていると無意識に愛着が湧くよう。

屋久杉を使ったジュエリーなどを作るGRAIN(グレイン)の小橋川剛右さんは、ブライダルリングを購入した夫婦から、ダイニングテーブルの作成を頼まれた。「今から9年ほど前の製作時は白っぽい色だった天板が今では茶系の落ち着いた色味に変化。夫婦は写真を見比べて驚いていた」という。風合いの変化が楽しめるのも、木工品の楽しみの一つだ。

座安木工所の座安孝さんは「父の代から付き合いのあるお客さんに加えて、『いつかは家に入れるいい家具を作ってもらいたい』と憧れを持ってくれる方もいる。独自の作風を生かしつつ、要望に応えていくのも仕事」と語る。

作品にもその思いが込められる。b12の島袋勝ツ也さんが作った置き物は、「永く県民に愛されてきたモノ」への敬意を形にした。ポーク缶を模した箱の中にはブタの形に切り抜いた木片が入っている。箱に入れることで、長く木の香りを楽しめる。

使い手側の興味や憧れは使ううちに愛着へと変わっていき、作家との付き合いは購入後の手入れ、次の作品の依頼へとつながっていくようだ。


研修修了生の展示が復活

今回は木工をはじめとする工芸研修修了生6人の作品も展示販売する。「修了生の出展は久しぶり。これから木と長い付き合いが始まる彼らの作品も見てほしい」と屋宜さん。

展示即売のほか、子どもたちに人気の体験コーナーも充実。「まずは見て体験してもらうこと、そして気に入った作品を記憶してもらえたらうれしい」と一同。木と作家との「おつ木あい」を探しに、ぜひ出かけてみては?


作品紹介

▲GRAIN・小橋川さん作の琉球松のダイニングテーブル。夫婦の結婚10周年リングも作成した
 

 

▲島変木・屋宜さん作のカウンターチェアは県産木材のアカギを使っている
 

 

▲b12・島袋さんの作品。「木と沖縄との長い付き合い」をコンセプトに約5年前に作成。今でも十分にクスノキの香りがする


▲座安木工所・座安さん作の飫肥(おび)杉の座卓(那覇市・新垣邸)。「ずっと憧れを持ってくれていた新垣さんから、念願のマイホームの和室にと、座卓作成の相談を受けた。洋風の空間に和テイストが決まり、とても気に入ってもらえた」


11月15日(金)~17日(日)のイベントスケジュール

◆木製品・他工芸品の展示即売
連日午前10時~午後7時 ※最終日は午後6時まで
60余の木・工芸工房だけでなく工芸研修修了生の作品も展示。家具や雑貨など、さまざまな作品がそろう

◆木育・県産木材普及コーナー(主催/沖縄県)
連日午前10時~午後7時 ※最終日は午後6時まで
木の香りがする積み木や木のたまごプールで遊べるほか、時計やモザイクフレーム、木のトランク作りなどに挑戦!
 

たまごプールで遊ぶ子どもたち



◆木工体験コーナー 
16日(土)・17日(日)午後1時~4時
箸やスプーンづくりを通して木工の
楽しさを知ろう

◆苗木の無料配布 連日午後2時~(先着順)
沖縄県緑化推進委員会提供の苗木を来場者に
無料で配布する。数量限定

◆チャリティーオークション
16日(土)午前11時~
出展者が作品を提供し、来場者によるオークションを行う。収益金の一部は首里城火災復旧・復興支援金として寄付


会場/沖縄空手会館(豊見城市豊見城854-1、地図



<問い合わせ先>
沖縄ウッディフェア事務局(沖縄マーケットプランニング内)
098-877-8588


毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1767号・2019年11月15日紙面から掲載

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