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2018年8月31日更新

[9月1日は防災の日]河川の水害に備える

7月に起きた西日本豪雨では、河川の氾濫で甚大な被害が出た。被害を拡大させた一因は、目前に迫る危険を把握できなかったこと。県内でも河川の増水による水害は毎年のように起きている。西日本豪雨の教訓を生かすべく、河川の水害対策について改めて考えよう。

西日本豪雨を教訓に

河川増水による事故 県内でも毎年発生
水位上昇しやすい県河川

地球温暖化などの影響から近年、集中豪雨が増えている。ことしも7月に起きた西日本豪雨など、日本各地で記録的な大雨が相次いだ。環境省は「地球温温暖化に伴う気象変動により、水害や土砂災害の頻発化、激甚化が懸念される」と発表している。

大雨が増えれば、河川の氾濫や増水なども増えることが予想される。県内には、大小合わせて300あまりの河川がある。本土に比べて大きな川は少ないものの、川の距離が短く、勾配が急なことから少ない降雨でも水位が急激に上昇する。さらに、危険な水位に達するまでの時間は他県よりも早いというリスクもある。

注意すべきは上流の雨
県内で毎年のように起きている川遊びの際の事故は、急な増水によるものが多い=下表。沖縄気象台の担当者は「遊んでいる場所で雨が降っていなくても、その川の上流で大雨が降れば、激流が下流に押し寄せてくる。穏やかな川がものの十数分で一変してしまうおそれがある」と説明する。

川の近くでは空の様子に注意し、黒い雲が近づいて来たり、雷の音が聞こえるなど積乱雲が近づいてくる兆しを感じたら川から離れること。

そして、気象情報をまめにチェックすることも大切だ。気象庁では、現在の様子から1時間先までの予測分布図が確認できる「降水ナウキャスト」や、「雷ナウキャスト」などを提供している。「出かける前はもちろん、外出先でもまめにスマートフォンなどから情報をチェックすることが防災につながる」と呼びかける。

▼平常時の白比川

▼2005年6月豪雨時の白比川(北谷町)    
2005年6月の北谷町吉原付近の白比川氾濫状況。通常時は上写真。道路まで浸水しているのが分かる。白比川も、県内の河川の特性に漏れず短くて急なため大雨のたびに氾濫。周辺住人を悩ませている(写真提供:県土木建築部河川課)

県内で近年発生した増水による 河川水難事故


参考/水難事故防止チラシ(沖縄総合事務局開発建設部、沖縄気象台、県土木建築部)


インターネットで水位や降水量まめに確認
リアルタイムで河川確認

川に遊びに行くときだけでなく、河川の近くに住んでいる人は、普段から水位に注意しておかなければならない。県では、河川の様子をリアルタイムで見ることができるサイト「河川情報システム」を通して情報を発信している。10分頻度で水位や雨量を無人観測し、そのデータを公開。監視カメラの画像や水位情報を見ることができる=下写真。

県河川情報システム「川のカメラ画像」
▼最新の画像


▼平常時の画像

県が提供する「河川情報システム(http://www.bousai.okinawa.jp/river/kasen/)」の監視カメラの画像。河川の現況と、平常時の画像が一緒に表示される。画像は河川監視カメラ映像から10分ごとに生成される。写真は久茂地川(美栄橋)付近。現在カメラ画像を確認できるのは南部管内の河川のみ

県の担当者は「平時からサイトにアクセスして、住まいや職場など、身の回りの川をチェックしておいてほしい。いつもの水位を知っておけば、危険にすぐ気付くことができる」と呼びかける。

同サイトで水位情報が確認できる河川は、本島内の20河川、22カ所=下サイトに記載。監視カメラの画像が見られるのは南部管内の河川のみだが、今後は県内全域に増やしていく予定だそう。


リアルタイムで河川情報を公開 「県河川情報システム」

県が提供している「河川情報システム」では、県内の主要な河川の水位や雨量を10分頻度で無人観測し、そのデータをリアルタイムで公開している。水位情報を提供しているのは以下の20河川、22カ所。
★水位周知河川(洪水により国民経済上重大な損害を生ずる恐れがある河川で、「氾濫危険水位」が定められている)比謝川、天願川、小波津川、安里川、久茂地川、真嘉比川、安謝川(古島)、安謝川(石嶺)、国場川(兼城)
★その他の河川幸地川、屋部川、西屋部川、我部祖河川、源河川、石川川、白比川、普天間川、牧港川、小湾川、国場川(真玉橋)、長堂川、報得川


危険水位をメールで配信
また同サイトでは、ことし4月から河川の水位情報をメールで配信するサービスを始めた。サイトで水位情報を公開している河川について、氾濫危険水位や護岸天端高水位=下イラスト参考=、または6割水位や8割水位、あるいは自分で「このくらいの水位になったらメールがほしい」という値を設定しておけば、その値に到達したときにメールが配信される=下写真。

「危険をいち早く知ることができれば、早期に避難することができる。河川の近くに住んでいる人も、川に遊びに行くときにもメール配信サービス活用して、防災に役立ててもらいたい」と話した。




県から配信される水位上昇メール。水位周知河川は、護岸天端高水位や氾濫危険水位も配信される。その他の河川は6割水位や8割水位などが参考値として記載される
 
ライター/東江菜穂
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1704号・2018年8月31日紙面から掲載

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