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2018年8月24日更新

[沖縄]台風が来るけど対策は大丈夫?

日本の南の海面水温が高く、台風の発生が多いことし。2018年8月21日までに20個発生し、うち9個が沖縄地方に接近した。これから10月まで台風シーズンは続く。気象庁から発表される台風情報の見方を知り、対策に役立てよう!

ひまわり8号が撮影した台風18号(2016年10月3日)/気象庁提供
カラー再現画像は、気象庁と米国海洋大気庁の衛星部門(NOAA/NESDIS/STAR GOES-R Algorithm Working Group imagery team)が協力して開発しました。また、大気補正(Millerほか(2016))にCIRA提供のソフトウェアを利用しています。参考文献Miller, S., T. Schmit, C. Seaman, D. Lindsey, M. Gunshor, R. Kohrs, Y. Sumida, and D. Hillger, 2016: A Sight for Sore Eyes - The Return of True Color to Geostationary Satellites. Bull. Amer. Meteor., Soc. doi: 10.1175/BAMS-D-15-00154.1.
 

台風情報を読み解く 進路・強度を確認!

2018年8月21日時点で、9個の台風が沖縄地方に接近した。過去3年間の1~8月に沖縄地方に接近した台風は、2017年に4個、16年に2個、15年に5個で、ことしは例年に比べて台風が多い。そこで改めて、沖縄気象台に台風情報の見方を聞いた。


2016年に気象庁から発表された台風情報

気象庁では台風が発生すると上記の台風情報を提供。3日先までの台風の強度(中心気圧・最大風速など)と進路予報、5日先までの台風の進路を1日4回発表する。

○台風マメ知識「2018年台風発生数」(8月21日時点)
ことし1月~5月までは3個(平年値2.4)、6月に4個(平年値1.7)、7月に5個(平年値3.6)、8月に8個(平年値5.9)。ことしは発生数も平年より多い。​



8月ピークに10月頃まで
台風は発生・接近ともに8月が最も多く、10月ごろまで襲来するおそれがある。 沖縄気象台の予報官・知念浄さんは、「今季は日本の南の熱帯域で海面水温が高く、水蒸気が豊富で台風が発生しやすい環境となっている」と説明。これから秋にかけても、沖縄地方に勢力の強い台風が接近する可能性は少なくない。2016年10月に接近した台風18号では、久米島町北原(久米島空港)で最大風速48.1メートル(最大瞬間風速59.7メートル)を観測するなど、久米島を中心に各地で大きな被害が出た。
知念さんは「台風が発生したら、気象庁から発表される台風情報を確認してください」と呼びかける。台風情報は、台風の実況、台風の強度や進路の予報からなる。


風の強さと吹き方



風が強くなる前に対策
台風対策で一番大事なことは、「風雨が強くなる前、昼間の明るいうちに行うこと」と知念さんは話す。暴風域に入っていない外側の強風域で、風速20メートル程度でも、時速にするとおおよそ70メートル「風の強さと吹き方」参照。時速70キロで走っている自動車が受ける風圧をイメージすると分かりやすいだろう。「強風注意報レベル(風速15メートル以上)でも高所で作業をするのは極めて危険なので早めの対策を。ドアの開閉にも十分注意し、風雨が強まってきたら不要・不急な外出は控えてほしい」と話す。


ガーデニング用品や鉢植えなどは、風が強くなる前に飛ばされにくい場所に片付けよう


台風の予報に注意し、早めに対策をすることが大切。屋外に置いてある飛びやすいものは片付け、植木などは風の影響を受けにくい場所にしまうか、しっかり固定する。飛来物によって窓ガラスなどが破損するのを防ぐため、雨戸を閉める、飛散防止フィルムを貼る、カーテンやブラインドを閉めておくなどの対策をしておこう。
また、停電に備えて「スマートフォンなどを充電しておいたり、ラジオなどを用意して常に最新の気象情報を得られるようにしておいてほしい」と呼びかける。
地元市町村から避難の呼びかけがあったり、周りの状況から避難の必要を感じたら指定の避難所へ。「災害時、すぐ行動するためには平時に避難所や経路を確認しておくことが大切」。


雨の強さと降り方



「暴風警報」発表のタイミングと天気予報で使われる1日の時間表現

気象庁から暴風警報が発表されるタイミングは、暴風になると予想される約3~6時間前。例えば「昼過ぎ」から暴風になる場合は「朝」に暴風警報を発表する。これは防災対策に必要な時間を確保するため。天気予報で使われる言葉と一緒に覚えて対策時に役立てよう!



台風時の高潮と高波

台風の中心は周辺より気圧が低いため、中心付近の空気が海水を吸い上げるように作用し、海面が上昇する「吸い上げ効果」が起こり、さらに強い風が海水を沖合から湾奥へと吹き寄せる「吹き寄せ効果」で、普段は来ないところまで海水が押し寄せる。満潮と重なると、潮位がいっそう上昇して大きな被害が発生しやすくなる。台風が近づいたら、

  • 高波が打ち寄せる海岸
  • 高潮により浸水の恐れがある低い土地
  • 増水した河川

などに近づかないこと!



※沖縄気象台のホームページでは、紹介している表や防災情報、過去に県内で発生した自然災害を記載した「沖縄防災カレンダー」を提供している。一読して災害に備えよう!
 


毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1703号・2018年8月24日紙面から掲載

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