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2021年6月4日更新

【沖縄】暮らしにアウトドア③

沖縄ヤマハ(那覇市曙)の店内でアウトドアグッズコーナー「燈人」を担当する與那嶺康貴さんがアウトドアギアを紹介します。

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ランタンいろいろ 燃料別の特徴

今回はキャンプに欠かせない「ランタン」です。これからの季節、台風などによる停電時にも使えます。燃料別の長短所を説明します。


ランタンオイルランタンはアウトドア気分を盛り上げてくれるアイテムの一つ。手前左端の小さなものはイギリスの「ケリーランプ」。タンク内に砂が入っているので倒れにくい。写真のようなテーブルランプサイズのものは、手元灯くらいの光量。暗さも楽しみたい人向け

 

例年よりも早く梅雨入りしたにもかかわらず、空梅雨が続いています。梅雨が明けると夏本番。県内では例年、台風などの自然災害が猛威を振るいます。そこで今回は、停電などの災害時にも重宝する「ランタン」について、説明します。

ひとくくりにランタンと言っても、最近は多種多様過ぎてすべてを把握するのは難しいですが、大まかに燃料ごとに説明します。


LEDランタン

LEDランタン
手のひらサイズのランタンのほとんどがLED。その中でも今一番人気で入荷即完売するのが「ゴールゼロLIGHT HOUSE micro(左)」と「レッドレンザーML4(中央)」。小さくても高輝度で安全かつ手軽
LEDランタン
省電力で高光量な高性能LEDランタンの中でも、レトロでおしゃれな「ベアボーンズ」のランタン。室内やテントの中でも使える

今一番、目まぐるしい進化を遂げているのがLEDランタンです。サイズはもちろん光量、操作性もさまざま。充電式、太陽光蓄電などがありメカニックなものからレトロ調までデザインも多彩。火を使わないので火事ややけどなどのトラブルが非常に少ないのもメリットです。

最近は手のひらサイズで長時間明るいものが人気です。U S Bで充電ができるほか、電池でも点灯できたり、モバイルバッテリーとしても使用できるものもあり、停電時にも活用できます。


キャンドルランタン

キャンドルランタン
キャンドルランタン。一番左はコンパクトで持ち運びにも便利な「UCOキャンドルランタン」。奥の家型のランタンは平たく折り畳むこともできる

その名の通り、ろうそくで点灯するランタン。においやすすなども少なく比較的安全。小さな炎の「f分の1揺らぎ」に癒やされます。オウチキャンプなどの「巣ごもりライフ」でも手軽にアウトドア気分が味わえます。難点は光量が少ないこと。


オイルランタン(非加圧式)

ハリケーンランタンハリケーンランタン
風に強いハリケーンランタンの代表格「フュアハンドランタン276」。1世紀以上変わらないデザインの非加圧式ランタン。カラーバリエも豊富


パラフィンオイルや灯油などが燃料のオイルランタン。キャンドルよりは炎が大きいです。

燃料タンクに圧力をかけ、燃料を気化させ燃焼させる「加圧式」と、燃料を染み込ませた芯を燃焼させる「非加圧式」があります。加圧式は勢いよく燃えて明るいのですが非加圧式の方が点火が簡単です。

燃料は、においやすすがほとんどないパラフィンオイルを選ぶ方が増えています。灯油の方が明るいのですが、パラフィンオイルは引火点が95度以上あり、安全性が高いです。長期保存がしやすく、劣化しにくいのも利点です。

オイルランタンの中でも特に人気なのはハリケーンランタン。強風中でも炎が消えない高い防風性が由来で、下部にオイルタンクがあり、ガラスで炎を覆います。20時間以上連続で使用できるので、こちらも停電時にも便利です。


ガスランタン

ガスランタンはガス缶が燃料。燃料となるガス缶にはCB缶(カセットガスボンベ)、OD缶(アウトドア缶)があります。火力を重視するならOD缶が良いですが、CB缶はカセットコンロでも使えますし、スーパーでも買えます。


マントルランタン(加圧式)

加圧式灯油ランタン
加圧式灯油ランタン「ペトロマックスHK500」。百年以上の歴史を持つドイツのペトロマックス社の人気モデルで初登場からほとんどモデルチェンジをせず、現在も愛され続けている

ほかにも、加圧式のマントルランタンがあります。
マントルとは、燃焼する燃料を光に変えるメッシュの布です。燃料にホワイトガソリンや灯油などを使用し、加圧して点火します。加圧のため、ポンピングをしたりマントルを空炊きしたりと手間はかかりますが、とても明るいです。

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設置のコツですが、光量の大きいメインランタンをスタンドを使って、食事スペースから少し離した高い位置に設置することで全体をしっかり照らしてくれるだけでなく、虫をその光におびき寄せてくれ、より快適に過ごすことができます。

最後に注意点です。それぞれのランタンに使用する燃料を間違わないように気を付けましょう。特に爆発の恐れのある燃料用アルコールは、ランタンでは使用しないでください。

また、火災や一酸化炭素中毒の恐れがあるため、LED以外のランタンはテント内での使用や換気に注意しましょう。


よなみね・やすたか/沖縄ヤマハ内のキャンプギアコーナー「燈人(ともしびと)」スタッフ。店舗は那覇市曙1-8-10、電話098・867・3359
www.ysp-nahaakebono.com

毎週金曜発行・週刊タイムス住宅新聞
第1848号・2021年6月4日紙面から掲載

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