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2021年4月9日更新

[沖縄・住宅の保険]知っていますか? 住まいの保険①|住まいを取り巻くリスクと保険 火災は1日100件以上

火災や地震など「もしも」に備える住まいの保険。日本損害保険協会沖縄支部の松代貴志事務局長は「1日100件以上起きる火災の他、さまざまなリスクに対応できるオールリスク補償の商品が主流になっている」と話す。(執筆者/松代貴志・日本損害保険協会沖縄支部事務局長)

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三つのリスク 物・費用・賠償責任

「火災保険に入っていますか」と聞かれたら、入っているかどうかは即答できると思います。では、「契約している火災保険の補償内容を把握していますか」と聞かれたらどうでしょう。契約時は分かったつもりでいたけれど、忘れてしまったという方もいるのではないでしょうか。

本連載では、火災保険や地震保険など住まいの保険についてお伝えしていきます。仕組みを知っていただき、加入時や契約更新時の参考になれば幸いです。

はじめに、住まいを取り巻くリスクについて触れておきます。

私たちには、火災や爆発、地震・台風・大雨などの自然災害などによって、住宅などの財産が焼失、破損、汚損、滅失する「物的リスク」があります。また、損害が発生したことに伴って臨時に発生する「費用リスク」、あるいは住まいや施設を使用している間に他人に損害を与え、法律上の損害賠償責任を負う「賠償責任リスク」もあります。
 


年2万件超の建物火災 原因はこんろが最多


次に火災の現状を見てみましょう。全国の2019年中の総出火件数は3万7683件、損害額は約908億円でした=上グラフ。1日当たりで計算すると約103件の火災が発生したことになります。

建物火災の出火件数は2万1003件で、出火原因を見ると、こんろが2864件と最も多く、たばこが2056件、放火が1287件となっています=下グラフ。




このような火災による「物的リスク」に備える保険として、火災保険があります。

昔は名前のとおり、火災によって建物、屋外設備やこれらに収容される家財などの財産に生じた損害を補償する保険でした。その後、補償範囲を広げ、火災のほか破裂・爆発、落雷、風災・ひょう災・雪災、水災、盗難など広範囲なリスクを補償する総合補償型商品へと変化。現在では、不測かつ突発的な事故による破損・汚損なども加えたオールリスク補償の商品が主流となっています。




執筆者
まつしろ・たかし/(一社)日本損害保険協会沖縄支部事務局長、
琉球大学客員教授

毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1840号・2021年4月9日紙面から掲載

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