防災
2021年5月14日更新
[沖縄・住宅の保険]知っていますか? 住まいの保険②|火災保険 風水害や日常の損害も対象
住まいの「もしも」に備える火災保険だが、意外と確認を忘れがちなのが補償の対象。商品によっては、火災だけでなく、落雷や風災といった災害や日常的なハプニングによる損害も補償される。(執筆者/松代貴志・日本損害保険協会沖縄支部事務局長)
火災保険で補償される損害の例
PC本体は補償OK データ・ソフトは対象外
火災保険は、「火災」による損害の補償だけでなく、「落雷、破裂・爆発」「風災、ひょう災、雪災」「水災」などの自然災害による損害や、「水ぬれ」「建物外部からの物体の落下・衝突等」「盗難」といった日常のハプニングによる損害も補償する商品があります。
例えば「落雷」による損害には、落雷の衝撃により生じた損害のほか、過電流によってテレビやパソコンなどの電気機器に生じた損害も、家財に火災保険を付けていれば補償されます。
ただし、落雷によって壊れたパソコン本体の損害は補償されますが、保存データやソフトウエアなどは補償されないのが一般的。思い出の写真など大事なデータは定期的にバックアップをとる習慣をつけましょう。
また、最近、大雨による河川のはん濫や土砂崩れ、行き場を失った下水などがあふれる都市型水害で大きな被害が出たというニュースも耳にします。このような台風や豪雨などによる損害は「水災」で補償されます。
他にも、自動車が飛び込んできて塀や家財を壊した場合は「建物外部からの物体の落下・衝突等」で補償。掃除中に誤ってドアを壊してしまったなどの不測かつ突発的な事故による損害を補償する商品もあります。
地震保険は別契約 自分に合った補償選び
火災保険では、これらの補償を組み合わせた商品の中から選ぶのが一般的ですが、商品の内容や補償内容等は保険会社によって異なります。また、火災保険では、地震・噴火またはこれらによる津波を原因とする損害は補償されず、地震保険をセットで契約する必要があります。
保険料を安く抑えるために補償範囲を限定することもできますが、まずはご自身にとって必要な補償を確認のうえ、保険商品を選んでください。不明な点等があれば、損害保険会社や代理店に問い合わせましょう。
執筆者
まつしろ・たかし/(一社)日本損害保険協会沖縄支部事務局長、
琉球大学客員教授
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1845号・2021年5月14日紙面から掲載