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2018年10月5日更新

考えよう!沖縄の省エネ住宅[15]|結露防ぎ空調28度でサラリ

木造の戸建て建築やリフォームを手掛ける(有)ラムハウジング。同社が提案するのが健康も省エネも追求した「ゆがふ家」だ。遮熱率99%超の超薄型高遮熱シートと三重の空気層、自然素材を組み合わせることで、結露しにくく、エネルギー効率もアップ。「シートで遮熱するだけでなく、自然素材との相乗効果で室内は常に50~60%と湿度が低いため、真夏でも室温28~29度でサラリ、快適に過ごせます」と同社の川上優社長は説明する。

工法④/(有)ラムハウジング「ゆがふ家」

超薄型高遮熱シート+三重の空気層+自然素材

宇宙産業でも採用
「ゆがふ家」で使われている超薄型高遮熱シート「リフレクティックス」は、高純度アルミ製。2枚のアルミホイルの間に、ポリエチレンと、空気層を含んだバブルポリエチレンとを重ねて7層にすることで、99%の高い反射率を実現している。高気密・高断熱住宅や大手製造工場、運搬用の保冷車、食品の保存庫はじめ、超高熱環境で使用する宇宙船や宇宙服の反射絶縁材料にも採用されているほどだ。

「一般的な断熱材との違いは、熱を反射する力が高く、蓄熱もしないこと。時間がたっても熱を放出する輻射(ふくしゃ)熱が限りなくゼロに近いため、外から内に熱を通したり、内から外に熱を逃がしにくい」と川上社長。住宅に施工する際は、屋根、壁ともリフレクティックスの外側に流動空気層を2層、内側に静止空気層を1層、設けている点もポイント=図2。「外から侵入した熱は、まず自然対流する流動空気層で排熱を促し、リフレクティックスで遮熱。それでも伝わるわずかな熱については、対流型熱移動が起こらない静止空気層でシャットアウトする」という仕組みだ。

さらに建材には音響熟成木材や幻の漆喰といった自然素材を採用=写真参照。「人が感じる快・不快は、室温だけでなく湿度の影響も大きい。ゆがふ家は室内の湿度を50~60%と低めに保ち、超薄型高遮熱シートと三重の空気層で熱を遮るため、真夏でも空調は28~29度設定で十分」と説明する。

耐火性あり万一の際も安心
以前から「住む人の心身の健康」を第一に、自然素材を使った木造住宅を手掛けてきた川上社長。「暑さ対策に発泡ウレタンの断熱材を使っていたが、湿気を吸って結露し、天井から壁までカビが発生。燃えやすく、目に見えないガスが発生する危険もあった」。そこで断熱材に代わる物として提携先から勧められたのが、耐火性があり、部屋ごとの室温差が少なく結露しにくいリフレクティックスだった。

導入にあたっては福島の代理店まで足を運び、その効果を確認。「ストーブの熱を通すか否か、同じ厚みのリフレクティックスと断熱材で実験したところ、リフレクティックスは時間がたっても裏表面にほとんど変化がなかったものの、断熱材は時間と共に熱くなるのを実感した」という。同社では2年前からリフレクティックス取り入れているが、ことし6月に建築を終え引き渡した施主からは「真夏でも夜中はクーラーをつけていると寒くて消すほど」と好評だ。

「価格は発泡ウレタンの倍だが、住む人の安心・安全には変えられないし、環境への影響も無視できない。住む人に幸せをもたらす家にとの思いを込めた『ゆがふ家』を通し、より良い住環境を提案したい」と話した。


図1​

▲一般の断熱材と違い、リフレクティックスは熱をほとんど吸収することがなく、裏面に熱が伝わることもない


図2​

▲リフレクティックスを施工した屋根の断面イメージ


▲上写真はことし6月に引き渡した「ゆがふ家」の室内。こだわりの「音響熟成Ⓡ木材」は、南九州産の杉をクラシック音楽が流れる中で音響熟成させることで木が本来持つ油分やエキスを残し、防菌・防カビ作用をアップさせたもの。有明海の赤貝や海藻などを使った「幻の漆喰Ⓡ」は光と熱に反応する光触媒作用で「天然の空気清浄機」と呼ばれている。川上社長は「沖縄の暑さにも対応し省エネにもつながる、木の命が生きる本物の『健康住宅』を多くの方にお伝えしたい」と話した(写真は有限会社ラムハウジング提供)

 


毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1709号・2018年10月5日紙面から掲載

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