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2017年4月14日更新

[プロが教える賃貸こと]大家さんが考えるアパート経営

知っ得! 賃貸あらかると[01]
沖縄の賃貸事情とこれからの展望などを、家主・不動産業者・入居者の三方の目線から、カセイ(有)アパート相談センター代表の宮城裕さんが分かりやすく伝える。初回は、大家の考え方と行動についてお話します。

沖縄県は借家率(借家に住んでいる人の割合)が全国でもトップクラスで(表参照)、賃貸への関心が高い県だと思います。

賃貸業界は家賃という対価で成り立っています。家主、不動産業者、入居者のいずれも、知らないことがあれば、即自分の損につながるので、ぜひこの機会に少しでも知ってもらい、お互いの生活に役立ててもらえるとうれしいです。


全国借家率ランキングトップ10
沖縄県の借家に住んでいる人の割合は、東京都に次いで2番目に高い(出典/総務省統計局「社会生活統計指標-都道府県の指標-2015)
沖縄県の借家に住んでいる人の割合は、東京都に次いで2番目に高い(出典/総務省統計局「社会生活統計指標-都道府県の指標-2015)

 

新しい入居者を迎える

4月は賃貸業界にとっては忙しい時期です。そこで大家さんはどんな考え方・行動をとればよいのでしょうか? 

通常、大家さんは自分の所有する物件の入居者さんが退去すると、退去チェック(退去した部屋の修繕箇所の確認)をした後、修繕を業者さんへ依頼し、清掃をして新しい入居者を迎える準備をします。

退去チェック時に気をつけたいのはまず、通常の原状回復義務(用語解説①参照)です。もちろん、借主による汚れ・キズ等の修繕は借主負担ですが、築30年以上の物件だと経年劣化(用語解説②)による貸主負担も多くなります。

そして、他のライバル物件より、少しでも部屋の価値を高める工夫を考えなければなりません。お金をかけて大規模リフォームをするといった安易な考えだと、空室は無くなっても、工事費用に対して効果(利益)が上がらなければ事業として成り立ちません。
 

学び+プロの意見

日本の人口が減少する中、沖縄県は人口増加県と言われていますが、現在は低金利・相続税増税・消費税増税前という環境によりアパートの建築ラッシュが起こっており、世帯数よりアパートの部屋数が多い供給過多の時代です。入居率だけに気を取られ、肝心の利益が出ないアパートが多くなっているように感じます。

アパート経営を事業として考えるならば、投資した費用に対して最大の効果をもたらすことを考えるのが大家さんとしての仕事ではないでしょうか? それを専門のプロとして提案するのが管理会社の仕事でもあります。

大家さん自らが勉強すること(書籍・セミナー等)、そしてプロの意見を聞いてみる(管理業者担当からの提案)のが、とても大切だと思います。
 





①原状回復(げんじょうかいふく)義務
部屋や建物の借り主が、契約終了時に目的物を契約締結時の状態に戻して貸主に返還すべき義務のこと。借り主は、通常の使用による住居の損耗(カーペットや壁紙の汚れなど)については原則として原状回復義務を負わないが、故意・過失による損耗については原状回復義務を負う。

②経年劣化(けいねんれっか)
年数の経過や自然現象により品質・性能が劣化、低下するものを「経年変化」「自然損耗」と言う。一方、借り主の通常の使用により生ずるキズ・汚損等を「通常損耗」と言い、貸主の負担となる。
 




カセイ(有)アパート経営相談センター代表取締役の宮城裕さん|週刊タイムス住宅新聞
[文]
宮城裕(みやぎ・ゆたか)
1964年、浦添市出身。カセイ(有)アパート経営相談センター代表取締役。宅地建物取引士、2級FP技能士、2級建築士などの資格を持つ。大家や賃貸管理会社向けのセミナーは年間約40本。共著に『空室対策のすごい技』。

カセイ(有)アパート経営相談センター
http://www.kaseico.jp/


毎月第2週に掲載
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞 第1632号・2017年4月14日紙面から掲載

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比嘉千賀子

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住まいと暮らしの情報紙「タイムス住宅新聞」元担当記者。猫好き、ロック好きな1児の母。「住まいから笑顔とHAPPYを広げたい!」主婦&母親としての視点を大切にしながら、沖縄での快適な住まいづくり、楽しい暮らしをサポートする情報を取材・発信しています。

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