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2021年2月5日更新

相手の価値観を知るところから|お金と暮らし整えよう![11]

文・嘉手苅麗子 (株)アーキラボラフィット チーフプランナー

 金銭感覚のズレ、どう解消する? 

わが家は夫婦別財布です。元々は私が家計を管理し、夫は小遣い制でしたが、当時の私はお金の管理が下手で、ガソリン代を請求されるだけで「また?」とイライラ。やりくりもうまくできず、管理することがストレスになっていました。そこで世帯で共通の食費、日用品はお互いに負担。私は家賃、夫は光熱費、通信費や教育費、特別出費とおおまかに分担を決め、夫婦別財布へ変更して10年がたちました。

夫の好きなものが邪魔

夫はキャンプが大好き。わが家には用途に合わせた複数のテントに寝袋、イスやテーブルウエアにランタンなどさまざまなキャンプ用品があふれています。サイクリングや釣りも好き、休日は自然と触れ合うことを好むアウトドア派です。

一方で私は読書が好き。今は、本読み放題サービスを利用し、出費を抑えられるようになりましたが、本には湯水のようにお金を使う時期がありました。

収納場所は限られているのにどんどん増える夫のキャンプ用品は、私にとっては不要なもの。普段、使うものでもないのに、もったいないなと思いながらも、財布は別なので口出しはしませんでした。

暮らしにアウトドアを取り入れようと使ってみたシェラカップは、お湯を沸かしたり計量カップとして利用したり、おたまとして使ったりと、とても便利

何を大事にしているか観察

でも、ある時、「夫はなぜキャンプ用品を増やすのだろう」と考え、観察した結果、夫は「体験の共有」を大事にしていて、子どもたちと楽しみたい、喜ぶ顔が見たい、思い出をたくさんつくることに価値を感じているのではと思うようになり、それからは無駄遣いではなく、それが彼のお金の使い方だと考えるようになりました。

幼い頃、自営業で朝から晩まで働く両親の姿を見て育った私は、「長い時間、仕事をするなら楽しみたい!」という気持ちが強く、実際、仕事の中で楽しいことを見つけるのが得意です。できれば家庭を優先してほしいはずの夫も、仕事に関する書籍や有料のネットニュースの利用などお金をかけて仕事を楽しむ私を理解してくれています。


クローゼットの上段がテントだけで埋まってしまいますが、全部大切なテント。

尊重できるとイライラも減る

以前はお互いに自分の価値観で判断して、相手をそれに従わせようとぶつかることもありましたが、お互いの価値を尊重し合うと気持ちよく生活できるし、お金の使い方にさえもイライラしないのだと感じています。

いつも一緒にいる家族だからこそ、価値観を知ることで、お互いがストレスなく暮らせて気持ちも整います。元々の環境が違うから価値観は違っていて当然。相手を知ることからはじめてみませんか?



執筆者
かでかる れいこ
(株)アーキラボ ラフィット勤務。
ファイナンシャルプランナー、家計整理アドバイザーなどお金に関連する資格も複数取得。お金の管理が楽にできる仕組みを常に模索中。 098-988-5128

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毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1831号 2021年2月5日紙面から掲載

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