見てある記
2019年6月14日更新
キノセンス(株)|建築士と造り上げる木造
[見てある記・モデルハウス]キノセンス(株)は、木造一戸建て住宅の設計・施工を専門に手掛ける。建築士と直接相談しながら理想の家をデザインできるのが特徴。漆喰(しゅっくい)や無垢(むく)材などの自然素材を使い、沖縄の気候風土に適した工法で長く心地よく住める家をつくる。
空間デザインと自然素材が生きる
1階リビング隣の洗濯・洗面室はアイロン台が置けるほど広々として、洗濯から物干し、衣類収納までこの1部屋で完結。写真左の浴室は重厚感のある仕上げに
うるま市赤道にある同社のモデルハウスは、外壁に漆喰、片流れ屋根に石瓦を使い、南フランスの民家を思わせるたたずまい。「ナチュラルガーデンのある家がコンセプト」と紹介するのは同社設計部の金城達矢さん。パネル仕上げの外壁だとコーキングの打ち直しが必要だが、「漆喰仕上げだとアフターメンテナンスが楽で、湿気や雨に強いのも特徴。また本物の石でできた瓦は自然の風合いを楽しめるだけでなく、重さがあって台風にも耐える」という。
室内に入るとまず目に入ってくるのは約4畳の中庭、それを囲うようにLDKがあり、家族が集まる場は自然光で満たされる。「漆喰壁や無垢材のフローリングで、自然の温かみを感じられる室内になっている」。1階にLDKと浴室、広々とした洗濯・洗面室のほか、「屋根付きの物干し場があり、家事動線がスムーズに。また個室を1部屋設け、1階で生活が完結するようにした」。子育てから老後まで長く住むことを考えた間取りだ。
断熱材は自然素材の炭化コルクを使用。「外断熱で外気の熱を遮り、調湿性能もあって家が腐りにくい」。屋根には風が瓦の下を抜け熱がこもりにくい工法を採用するなど、「沖縄の気候風土を熟知した建築士がうちなーんちゅの生活に合った住まいを考えている」。
「建築士が直接聞き取りながら設計していくからこそできる工夫を、ぜひモデルハウスで体感してほしい」と金城さん。見学は予約制。営業時間は午前9時30分~午後6時。予約・問い合わせはフリーダイヤル=0120-620-820まで(火・水定休)。
キッチンの床は手入れしやすいタイル張り。LDKから一段下がりテーブルに座る子どもたちと目線が合うように工夫
伸びやかな勾配天井の玄関ホール。LDKまでの廊下は天井が低く、洞窟をくぐるようにして空間が移り変わる
庭と緑化された駐車場が白い漆喰壁を際立たせる外観。屋根中央の抜けたところの下部が中庭になっている
現地案内図・(地図)
<問い合わせ>
キノセンス(株)
電話=0120-620-820
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1745号・2019年6月14日紙面から掲載