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2023年2月24日

[リビング通信]情報|県が建築セミナーを開催|建築は時代の記憶も伝える

 
写真左から講演をする根路銘氏、清水教授。

ディスカッションを行う松田氏と平田氏

県土木建築部は2月10日、アイム・ユニバースてだこホールで建築セミナーを開催。来場者とオンライン同時視聴者をあわせて275人が参加した。

同セミナーは二部構成。第一部では、建築家の根路銘安史氏が「場所の記憶の継承」、琉球大学の清水肇教授が「沖縄の気候風土適応住宅について」と題し、それぞれ講演した。気候風土適応住宅とは、台風に耐える沖縄のRC造住宅など地域の気候風土に対応した住宅のことで、省エネ基準が一部適用除外される。

根路銘氏は1952年に完成した木造建築物のリノベーション事例を紹介し、「建築は、場所や時代などの記憶を伝える役割がある。建て替えるのではなく、戦後沖縄に建てられた建物を今後どう使い続けていくかも大切」と述べた。 

清水教授は「現在、県の気候風土適応住宅の認定基準は、大きく三つの領域に分けることができる。敷地の緑化など周辺環境、外気に触れる壁・屋根・窓などの外皮、緩衝空間を設けるなどした建物内部の構成、これらで住宅への熱負担をどれだけ軽減できるかがポイント。また、2025年の省エネ基準の義務化にあわせて認定基準を対応させていくことが今後の課題」と述べた。 

第二部では、京都大学教授で建築家の平田晃久氏が「Discovering New(新しい発見)」と題し講演。建築家の松田まり子氏とディスカッションも行った。その中で平田氏は「設計では風や光のシミュレーションなどを行い、植物を育てるよう有機的に建築物を計画することもある」と自身の建築手法について述べた。

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