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2018年2月23日

[講演会]2017年度技術者育成事業|中村氏「建築の主役は使う人」



建築家の中村拓志氏を招いた「建築講演会」(主催・県土木建築部住宅課)が2月8日、浦添市てだこホールで開かれた=写真。2017年度技術者育成事業として行われたもので、建築士や建築を学ぶ学生ら250人が参加した。

中村氏は「しぐさの建築」と題して、人のしぐさや自然に寄り添った建築について、自身の作品を例に出しながら講演。都内の集合住宅では、背後に生える木を切るのではなく、木を避けるような形に建物を設計。木を測量し、台風時の揺れ方や成長も計算したという。

目線がうつむきがちになる霊園では、立っていると周囲の景色があまり見えないほど深いひさしを設け、ベンチに座ることで風景を見ながら故人との思いにふけられるようにした。

「建築は人々の所作をまとめ、連鎖させることで社会をつくり出すものであり、主役はデザインではなく使う人。その場でどんな行動を連ねるかを考えれば、気持ちも分かる」と訴えた。

そのほか、(株)クロトンの下地洋平取締役が「古民家再生・沖縄伝統的木造住宅の可能性」、NPO蒸暑地域住まいの研究会の松田まり子理事長が「気候風土適応住宅」について話した。

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