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2017年10月27日

[情報]名護市でフライアッシュコンクリートセミナー「佐藤氏「100年後の強度が5割上昇」」

北部建築設計協会と沖縄北部地区生コンクリート協同組合は2017年10月17日、石炭の灰を材料に使う「フライアッシュコンクリート」セミナーを、名護市の北部生涯学習推進センターで開いた。建築士や施工業者、コンクリート技師など120人が集まった。
同コンクリートは、火力発電所から産業廃棄物として排出されるフライアッシュ(石炭灰)を材料に混ぜたもので、長寿命・高耐久が特長。北部地域でも普及をすすめており、今年から民間建築においても使われ始めた。
セミナーでは、従来品よりも品質が安定した「加熱改質フライアッシュ(CfFA)」について、大分大学の佐藤嘉昭名誉教授が研究開発の過程や、特性を説明。灰を再加熱し、含まれる未燃炭素量を1%以下にすることで生コン空気量の安定化を実現したほか、原料すべての製品化も可能にした。また、球形率が高いため施工時の流動性・充填性が向上、粒子が化学反応を起こしてできた化合物により内部組織も緻密化していく。佐藤名誉教授は「100年使ったときの推定では、一般的なコンクリートよりも強度が5割上昇する」と強調した。
県生コンクリート工業組合の仲田康司専務理事は、県内の普及状況を解説。中南部地域で年々出荷量が増加していることや、県が配合・施工指針を11月に示す予定であることを話したほか、「沖縄だからこそ、できれば住宅で使ってほしい」と訴えた。


講師を務めた、佐藤名誉教授(上写真)と仲田専務理事(下写真)

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