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2017年7月7日

【講演会】新国立競技場や石垣市役所新庁舎を設計

隈氏「自然や文化生かした建築を」

新国立競技場の設計などを手掛ける建築家・隈研吾氏(写真)による講演会「建築家、走る」(主催・同実行委員会、県中小企業家同友会みらい21)が2017年7月1日、那覇市のパシフィックホテル沖縄で開かれた。建築士や学生など、約900人が会場に集まった。
講演では、隈氏がこれまで関わってきた世界中の建築物について、設計のポイントを解説。竹の中にコンクリートを流し込んで構造体として使った中国のホテルや、山小屋をモチーフに石ぶきの屋根にしたスイスの大学、中庭を設けてにぎわいを取り戻した新潟県の長岡市役所などを紹介した。
新国立競技場については、森との調和を目指して建物を低くしたほか、自然の風を取り入れられるよう工夫。日本各地の木を使用し、沖縄のリュウキュウマツも使うという。



石垣島で進める新市役所庁舎は、瓦が連なる集落をイメージ。アマハジやバナナ和紙などを取り入れ、地元の文化を感じられる博物館のようにする計画だ。
隈氏は「それぞれの土地の文化や自然をどう生かすかを考え、それを引き出すのが建築家。世界を走り回りながら、ヒントを与えられれば」と話した。
そのほか、中山義隆石垣市長、下地芳郎琉球大学教授を交え、建築と観光についてのパネルディスカッションも行われた。
専修学校インターナショナルデザインアカデミー建築デザイン科の三田美慶也さん(23)は、「地元素材を活用し、土地に合わせたスタイルで柔軟に考えられるのはすごい。自分も、人に愛される建築を目指したい」と目を輝かせた。
 


週刊タイムス住宅新聞 第1644号(2017年7月7日発行)

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