2017年2月24日
【情 報】島の古民家は宝|アレックス・カー氏が講演
話に聞き入る参加者
アレックス・カー氏
日本全国で先駆的に古民家修復を手掛けるアレックス・カー氏を招いた講演会が2月1日、うるま市役所で開かれた。カー氏は、講演に先だって訪問した伊計、宮城、浜比嘉の各離島に残る古民家について「すごい宝」と評価し、石垣や周囲の景観とともに活用していくようアドバイスした。
講演会は同市の観光プロデュース派遣事業で、テーマは「地域資源を見直し、地域に誇りを」。市内外の百人以上が聴講した。
カー氏は、今後の観光や移住・定住のカギは景観と地域の伝統文化だと前置きし、日本の公共事業や看板類が景観への配慮を欠いていると指摘した。
自身が徳島県祖谷に修復した築300年の伝統的古民家を手始めに、各地で手掛けた事例を紹介。それらは「文化財的にではなく、台所やトイレは現代の生活様式に合わせて快適にするなど、人が住むことによって生きた建物になる」と、コンセプトを紹介した。
うるま市が取り組む方向性としては、古民家を残すエリアをゾーニングし数件をまず整備して若者を呼び、定住に広げてはどうかと提案。「那覇のような街とは違う伝説的な場所になる。今こそチャンス」と激励した。