[情報]1等に又吉さん、2等に比嘉さん|実践教育訓練学会が主催「第8回建築設計競技」|タイムス住宅新聞社ウェブマガジン

沖縄の住宅建築情報と建築に関わる企業様をご紹介

タイムス住宅新聞ウェブマガジン

NEWS

2025年11月21日

[情報]1等に又吉さん、2等に比嘉さん|実践教育訓練学会が主催「第8回建築設計競技」


第8回建築設計競技で1等を受賞した沖縄職業能力開発大学校・住居環境科2年の又吉来夢さん(右)と2等を受賞した同科2年の比嘉愛莉さん(左)

(一社)実践教育訓練学会は、学生を対象にした「第8回建築設計競技」の審査を7月に実施した。テーマは「防災住宅」。災害に強いだけでなく、避難所としても対応でき、レジリエンス(早期復旧)まで考慮した住宅を募集した。全国から56作品が集まり、1等の実践教育建築デザイン賞には、沖縄職業能力開発大学校の住居環境科2年の又吉来夢さんの「Natural Box House」が選ばれた。大学校(短大課程)の2年生が1等を受賞するのは初めて。今までは大学院生や4年制大学の3~4年生が選ばれていた。

又吉さんは豊見城市内の海抜3メートルの地域に立つ二世帯住宅を計画。水害に備えて外側には窓を作らず、中庭を設けて採光・通風を確保した。「日常ではこの中庭を通して、それぞれの世帯の顔が見える」と話す。屋上は、非常時に避難所として利用できるようトイレや備蓄庫、津波避難シェルターなどを設けたほか、外階段から、地域の人が避難することもできる。審査では「家をシェルターとしながらも近隣の住民に対する配慮があり、魅力的な住宅」と評価された。又吉さんは「災害時も日常も暮らしやすい家を考えて形にした。1等に選んでもらえてうれしい」と喜びを語った。


1等を受賞した又吉さんの「Natural Box House」

また、2等には同科2年の比嘉愛莉さんによる「洗濯が地域を守る」が選ばれた。コインランドリーやカフェスペースを併設した住宅で、災害関連死を防ぐため洗濯支援によるコミュニティーの形成を狙った。比嘉さんは「能登半島地震では洗濯支援が大きな話題になった。災害時でも『清潔・暖かさ・人とのつながり』を提供する新しい住まいの形を考えた」と話した。


比嘉さんが手がけ2等を受賞した「洗濯が地域を守る」

TOPへ戻る