2025年2月14日
[情報]ADeRの仲本さん設計|「亜熱帯のいえ」建築九州賞・作品賞

「亜熱帯のいえ」の室内は視線も抜けて、開放的な空間が広がる。窓を開け放てば風が通り抜け、テラスまでつながる
豊見城市の建築事務所(株)ADeRの仲本昌司さんが設計した「亜熱帯のいえ」がこのほど、第18回建築九州賞・住宅部門で最上位の作品賞に輝いた。県内の建築事務所で作品賞を受賞したのは初となる。仲本さんは「沖縄の気候風土と向き合って設計した建築が評価され、大変うれしい。これからも身近にある美しさや豊かさに気づき、それを味わえる設計を心がけていきたいと思います」と喜びを語った。
「亜熱帯のいえ」は仲本さんの自邸。混構造を採用し、外壁は耐風性や耐震性の高い鉄筋コンクリート造、屋根や内部空間は蓄熱しづらく調湿効果のある木造とした。強風や強烈な日差しを遮るため、壁に設けた開口部は限定しつつも四方に視線が抜けるよう計画。中庭やテラスにはソテツやヤシなどの植物や水盤を配置し、自然をふんだんに取り入れたほか、室内は沖縄の素材である赤れんがやクチャ(粘土質で灰色の土)などで仕上げた。