2024年3月22日
[情報]畠山氏 建築九州賞JIA特別賞に輝く|周囲の植物と調和する住宅

継承する家の外観。住宅の高さを抑え、周囲の木々はじめ景観に溶け込むよう配慮している

敷地の中心に存在感のあるリュウキュウマツが立ち、囲むように各部屋が配置されている
うるま市のクレールアーキラボが宮古島市に手がけた住宅「継承する家」がこのほど、第17回建築九州賞(主催・日本建築学会九州支部)のJIA特別賞に輝いた。作品賞に次ぐ賞で、応募総数96点(住宅部門36点、ー般部門60点)の中から選ばれた。
同社の畠山武史さんは「施主さまはじめ多くの方々のおかげで、歴史ある賞を受賞できました。住人に愛され、長く住み続けたいと思ってもらえるよう、これからも土地と建築の関係性を大切にして、設計していく」と力を込めた。
継承する家は古くからの集落に立地。敷地は中央にリュウキュウマツやソテツが生育するなど多くの植物に囲まれていた。造園事業も手がける同社は既存の木々をできる限り残し、住宅にあふれる緑を取り込めるよう計画した。
コンクリート打ち放しの同住宅は分棟式で、各部屋からリュウキュウマツとソテツなどが見えるよう、開口部の大きさや位置を調整した。また、コンクリートの色味を抑えることで、圧迫感を軽減。植物の緑や青空など周辺環境に溶け込むよう、工夫を凝らしている。