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2024年3月1日

[情報]「第18回木の建築賞」に沖縄県内建築事務所3作品|伊良皆氏、下地氏、漢那氏が受賞

赤瓦と国産木材を使った黒の外観が特徴的な「コミュニティ・アパート山城のあまはじや」
 
「コチンダホテル」は中庭のガジュマルを囲むように部屋を12室設けている
 
「新民家MAKER」は筋交いを外側に出すことで開口部を四方に設けることができた

優れた木造建築や伝統技術の継承など木にまつわる活動を評価する「第18回木の建築賞」(共催・NPO木の建築フォラム、日本建築士会連合会)にこのほど、県内三つの建築事務所の作品が選ばれた。「木の建築賞」を受賞したのは伊良皆盛栄さん(琉球住樂)が設計した「コミュニティ・アパート山城のあまはじや」、下地洋平さん(クロトン設計)が手がけた「コチンダホテル」。「木の活動賞」には漢那潤さん(ISSHO建築設計事務所)が造った「新民家MAKER」が輝いた。

「コミュニティ・アパート山城のあまはじや」は糸満市山城に建つ4世帯の共同住宅。雨端やチャーギの柱、ヒンプンなど伝統的な建築様式を取り入れつつ、太陽光や雨水なども活用したZEHとなっている。伊良皆さんは「沖縄の気候風土に合う木造住宅、住まい手にも造り手にも優しい持続可能な家造りなど長年取り組んだことが評価され、うれしい」と喜んだ。

「コチンダホテル」は沖永良部島和泊町に中庭を囲むよう回廊と部屋を配置したのが特徴。外壁は島の民家にならい杉板を加工、屋根は台風と塩害に強い沖縄産の赤瓦を使っている。設計者の下地さんは「長年施主さまと対話を重ね、関係者の知恵と力を合わせた作品が受賞でき、とてもうれしい」と喜びを語った。

「新民家MAKER」は本部町に建ち、独自開発した金具を使い四方に開いた新たな住宅。植林と組み合わせた民家のライフサイクルも考慮されている。漢那さんは「日本の木造や林業を代表する審査員の方々と議論でき、活動意欲が湧きたてられる貴重な経験になりました」と語った。

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