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2023年11月3日

[情報]キョウリツが脱炭素化へ県内初導入|自己治癒コンで長寿命化図る


自己治癒コンクリートを使い製造したボックスカルバート

プレキャストコンクリート製品などを製造・販売するキョウリツ(うるま市、大城保一代表取締役)は、バクテリアの働きでひび割れを修復する「自己治癒コンクリート」を県内で初めて導入した。同社は自己治癒コンクリートを使い、製品を成形。製品は名護市で進行中の排水路工事に実際に使われている。

導入の経緯について、同社の内山忠明常務は「コンクリート業界は製造時などに排出されるCO2の削減が大きな課題となっている。自己治癒コンクリートが製品を長寿命化し、県内で脱炭素化の取り組みのモデルになればと思い導入を決めた」と語った。

自己治癒コンクリートは會澤高圧コンクリート(北海道、會澤祥弘代表取締役社長)が海外の大学と共同研究し、世界で初めて実用化したもの。修復の仕組みはひび割れなどが生じると、休眠状態だったバクテリアが割れ目からコンクリートに浸入した水と酸素に反応。炭酸カルシウムをつくり出し、ひび割れを埋めていく。

名護市の排水路工事のうち、自己治癒コンクリートは3地点に使われている。内山氏は「今回は道路と水路が交差し、地下に埋設する必要があった地点に採用した。排水路の上を通る車両などからの荷重でひび割れが起きても自然に修復。メンテナンス工事の頻度が減るので、迂回(うかい)路や新しく製品を製造する必要がなくなる。CO2の排出を抑えられるだけではなく、コスト削減や省力化にもつながる」と説明した。

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