2023年10月27日
[情報]専門家4人が意見交換|電気代抑える省エネ住宅を紹介
パネルディスカッションの登壇者。(左から)祖慶氏、新川氏、松田氏、若林氏
「どうする!? 電気代高騰を生き抜く住まいづくり」(主催・県土木建築部住宅課)と題したパネルディスカッションが21日、サンエー那覇メインプレイスで開かれた。専門家4人が登壇し、電気代を抑える省エネ住宅について意見を交わした。
エネルギー消費量について、県公衆衛生協会の若林真也氏が「県内の家庭におけるエネルギー消費量の約4割は冷房と給湯設備が占める」と説明。それを受けて、(有)設計集団閃の祖慶良一氏は沖縄での省エネ住宅のポイントを紹介。「室温上昇を抑える手法として、外へ熱を逃がさない断熱と部屋の中へ熱を入れない遮熱がある。年間の寒暖差が少ない沖縄では遮熱性能を高め、風通しを良くすれば冷房の使う頻度を抑えられる」と話した。
松田まり子建築設計事務所の松田まり子氏とパス建築研究室の新川清則氏は、それぞれ手がけた住宅を例に沖縄での省エネ住宅づくりについて解説した。
新川氏は10年前に建てた自邸を示し、緑化で遮熱する方法を紹介。「屋上緑化をすることで日差しが屋根に直接当たらず、室温が上がらない。通風で熱気を常時排出しているため快適に過ごせている」と実体験を交え語った。
松田氏はマンション改修事例を上げ、DIYでも遮熱効果を高められることを示した。「開口部にすだれなどを設置するだけで熱の侵入は十分に防げる。二層ガラス窓に匹敵する効果もあり、コスト削減にもつながる」と述べた。
パネルディカッションで紹介した内容は県が発行している「風土に根ざした家づくり手引書(令和4年度)」でも確認することができる。