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2020年3月27日

[情報]日本建築士会連合会などが提言 数百年先まで残る首里城再建を

(公社)日本建築士会連合会、(公社)沖縄県建築士会、(一社)工学院大学校友会(田野邉幸裕会長)、同大学(後藤治理事長)および同大建築学部は、3月23日に「首里城正殿の再建への提言」をとりまとめ、国土交通省・県・沖縄総合事務局に報告。同日午後に記者会見を開いた=写真。同提言では、ことし1月、2月に開催した「首里城復興連続シンポジウム 首里城正殿の再建方法を考える」での報告を踏まえて、200年、300年先まで残る首里城を再建する方策を提案した。

防災では、煙や炎感知器などを重視し、実効性のある防火設備を整えること、防火水槽の増設や消防隊進入路を確保して円滑に消火活動ができる対策などが重要であるとした。木材調達については、耐久性の高い針葉樹の心材を使用すること、正殿以外ではCLT(ひき板を積層接着した木質系材料)などの木材新技術の活用検討などが挙げられた。また、大規模な木造建築現場に若手職人が携わることで、技術向上やメンテナンスできる人材育成に取り組むこと、職人にふさわしい賃金体系を整えることも必要だとした。

建築士会連合会の三井所清典会長は「今月17日に首里城復元に向けた技術検討委員会が報告書を出しているが、再建の選択肢に、より幅を持たせた提言になっていると思う。正殿以外の建物にも生かしてほしい」と話した。県建築士会の西里幸二会長は「首里城焼失は多くの県民が衝撃を受けた。今後の再建に向けて県民、技術者として関わらせていただきたい」と話した。

同提言および提言発表のビデオメッセージは連合会ホームページで公開している。


新型コロナウイルス感染拡大防止のため、沖縄会場はビデオ通信での会見となった 


質疑応答に答える県建築士会・西里会長
 

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