2017年12月1日
[情報]沖縄中古不動産活性化協議会「住宅ファイルで中古住宅を適正評価」
沖縄中古不動産活性化協議会は11月25日、住宅ファイルを活用した「中古住宅売買セミナー」を浦添市産業振興センター結の街で開いた。
住宅ファイルは、建築士による建物診断などをもとに中古住宅を評価するもので、金融機関の担保評価につなげ、安心・安全な中古住宅の流通を促す制度。特にメンテナンスが行き届いた物件やリフォームされた住宅は、これまで築年数だけで評価されてきたところを、同制度では不動産鑑定士によって適正に評価される。セミナーでは、建築士、不動産鑑定士、宅地建物取引士、金融機関の担当者が、それぞれの立場からメリットなどを説明した。
県不動産鑑定士協会の濱元毅副会長は、価格査定について事例を交えて紹介。全面リフォームや外壁塗装、屋上防水をした築52年の物件では、不動産鑑定士による査定価格の方が、金融機関の評価価格よりも2倍以上高かった。「築年数がたつほど、金融機関との評価額の差が顕著に表れた」。
コザ信用金庫営業推進部の上門靖次長は金融機関での借り入れをシミュレーション。「物件の状態が良く、住宅ファイルで耐用年数が長く評価されると、借り入れ期間も延ばせるので、1カ月あたりの返済額も抑えられる」。
同制度のサービス提供は来年春から、価格は19万5千円の予定。
金融機関と住宅ファイルとの評価を比べるコザ信用金庫の上門次長(左)
80人以上が参加した
<問い合わせ>
県不動産鑑定士協会事務局
098-867-6275