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2017年8月4日

[講演会]日本建築家協会沖縄支部 未来建築塾

環境生かした都市計画学ぶ

日本建築家協会沖縄支部は2017年7月26日、第2期沖縄未来建築塾の第2回講座を那覇市のオール電化体験施設カエルぴあなは(沖電那覇ビル内)で開いた。同塾は建築家の育成などが目的で、今期は環境をテーマに1年間学ぶ。

講座では、蒸暑地域住まいの研究会の中本清理事が、周囲の環境を生かした都市計画について解説。琉球王朝時代の政治家・蔡温(さいおん)が、水源や風向き、地形などに基づいた集落づくりをマニュアル化していたことをはじめ、風水を利用して、山と湖を軸に自身が設計した中国の都市計画などを説明した。

今後の沖縄の土地利用についても触れ、「軍用地の返還や埋め立て地の拡大は、大きなチャンスであり課題。土地をよく見て、土地が持つ力を生かす跡地利用を考えよう」と訴えた。



ブラジル出身の新里・アレクサンドル・秀樹さん(写真)と、ペルー出身の大城・新里・ルイス・ダニエルさんによる発表もあった。2人はともに現地の設計事務所で働く県系3世。国際協力機構のプログラムを利用し、具志堅建築設計事務所で4週間の研修を受けていた。

発表では、それぞれの国の気候や文化をはじめ、伝統的な住宅や代表的な建築物・建築家、環境問題などを紹介した。ダニエルさんは沖縄の伝統的な住宅に対し、「石垣や屋敷林など、台風から建物を守るように設計されているのが印象的だった」と話した。


都市計画について話す中本氏(右)と、メモを取りながら熱心に聞く塾生ら


週刊タイムス住宅新聞 第1648号(2017年8月4日発行)

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