2025年12月5日
[情報]膜構造コンペ最優秀賞を実現|11月9日ポリテックフェスタでお披露目

膜構造コンペで最優秀賞に輝いた「雨で活きる膜構造」が、沖縄市の沖縄職業能力開発大学校に建てられた
(一社)日本建築構造技術者協会(JSCA)九州支部・沖縄地区会は6月6日、膜素材を用いた休憩所の設計プランを競う「膜構造レストスペースコンテスト」を開催した。県内の建築系学科の学生が参加。約30作品の中から、沖縄職業能力開発大学校(沖縄市・野底武浩校長)住居環境科2年の山内理利花さん、名護新葉さん、名幸花梨さん、當山杏さんチームの作品「雨で活きる膜構造」が最優秀賞に選ばれた。同作品は11月9日、同校で開かれた「沖縄ポリテックフェスタ」に合わせて実際に建てられ、来場者に披露された。
建築時には、JSCA沖縄地区会の会員が学生たちをサポートした。膜などの建材は、太陽工業や仲本工業など協賛企業から提供をしてもらい、高さ3メートル、幅5メートルの迫力ある姿で再現された。
屋根の膜は漏斗型になっていて、雨水を1カ所に集められるようになっている。山内さんは「上の膜で集めた水は隙間を落ちて、下側の円すい型の膜を流れていく。視覚的にも楽しめる場所にしたかった」と説明する。そのため、建築時には「上の膜と下の膜の隙間を目線の高さに合わせるため、試行錯誤した」と名幸さん。単なる休憩所ではなく、地域のシンボルとなり得るデザイン性の高さも高く評価された。
名護さんは「この課題で初めて膜構造に触れた。右も左も分からない中、チームで想像を膨らませながらプランを作った。それが評価してもらえてうれしい」と喜んだ。
當山さんも「まさか最優秀賞を受賞できるとは思っていなかったし、実際の形になったこともすごい! 今後の自信になった」と笑顔で語った。

最優秀賞を受賞した沖縄職業能力開発大学校2年の(左から)名護さん、名幸さん、山内さん、當山さん

学生たちはJSCAの会員らにサポートしてもらいながら建築。資材は太陽工業や仲本工業などの協賛企業が提供した



