[情報]沖縄県メモリアル整備協会がシンポジウム開催|「無縁墓」防止へ官民連携を提言|タイムス住宅新聞社ウェブマガジン

沖縄の住宅建築情報と建築に関わる企業様をご紹介

タイムス住宅新聞ウェブマガジン

沖縄建築賞アーカイブ

NEWS

2024年12月6日

[情報]沖縄県メモリアル整備協会がシンポジウム開催|「無縁墓」防止へ官民連携を提言


パネルディスカッションでは「無縁墓」を増やさないための体制づくりについて話し合った

沖縄県メモリアル整備協会は11月30日、創立30年記念シンポジウム「沖縄のお墓 過去・現在・未来」を那覇市の県立博物館・美術館で開き、「無縁墓」の増加を防ぐ体制づくりなどについて話し合った。個人墓の所有者をデータベース化するなどし、行政と民間が連携して取り組む必要性を提言としてまとめた。

同協会は県内41市町村に行った調査結果を報告。遺骨を他の墓地などに移す「改葬」許可の申請が2023年度は4841件で、2年前に比べて約2倍に増加していることを指摘。主に開発が盛んな市町村が増加傾向にあるとも付け加えた。また昨年度、同協会が請け負った改葬は702件で、理由の約6割が「継承者不在」だった。

パネルディスカッションでは司法書士や同協会の評議員ら専門家5人が登壇し、「無縁墓」の課題などを議論。無縁墓の背景について、登壇者からは墓地に関する情報が共有されていないことや墓の撤去費用などが挙がった。中でも、評議員で那覇市の元都市計画部長・新垣昌秀さんは墓と土地の所有者が異なると都市の整備計画は難航すると話し、「個人墓のデータベース化が必要」と私見を述べた。ほかにも、「改装手続きの簡略化」「個人墓地の登記と市町村への届け出の義務化」などの提言が示された。

また沖縄の墓の歴史について、琉球大学名誉教授の高良倉吉さんが基調講演した。

TOPへ戻る