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2022年10月28日

[情 報]JIA建築家大会  20年ぶり県内で開催|建築の意義「人や記憶つなぐもの」


シンポジウム終了後になはーと大劇場で観客と一緒に記念撮影するパネリストの(前列左から)伊良波氏、香山氏、高良氏、古谷氏

日本建築家協会(JIA)沖縄支部は10月20日~22日、県内では20年ぶりとなる全国大会を開いた。那覇文化芸術劇場なはーとを主会場に、建築や首里城に関する講演会や、展示会などを開催した。

21日に開かれたメインシンポジウムには、琉球大学名誉教授の高良倉吉氏、なはーとの設計に携わった香山壽夫氏、沖縄建築賞の審査委員長を務めた古谷誠章氏に加え、JIA沖縄支部の伊良波朝義支部長がコーディネーターとして登壇。「失われたことでみえてくるもの」をテーマに建築の役割について話し合った。

高良氏は「首里城が2019年に焼失し、がれきと化した光景はショッキングだったが、そこから再建していく様子を県民と共有することで先人が首里城に込めた知恵・精神性が現代につながっていく」と“見せる復興”の意義を説明。

香山氏は「コロナ禍でより強く感じたのは、『集い』こそが人間の本質的な楽しみで、それを空間から支えるのが建築だということ。なはーとは、そこを意識して設計した」と話す。

古谷氏は「建物とは記憶装置だと思う。建築が残れば記憶も残り、失われても再建することで記憶も取り戻せる。単に建てるというだけでなく、記憶や歴史をつなぐという役割も、われわれ建築家は意識しなければならない」と話した。

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