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2016年8月5日

太陽光活用し蒸暑地向け住宅|OISTが産学連携の共同研究を開始

沖縄科学技術大学院大学(OIST、恩納村、ジョナサン・ドーファン学長)は、㈱ミサワホーム総合研究所(東京、佐藤春夫社長)、㈱ピューズ(東京、大沼伸人社長)と連携し、蒸暑地域において快適で持続可能な暮らしを提供する共同研究を始める。7月28日にOISTで説明会が開かれた。

3者はOISTキャンパス内に設置した実験棟と付設設備で、太陽光などから作った電力や熱を活用する蒸暑地域向けの住宅や、交換式バッテリーを利用した電気自動車(EV)システムを実証実験する。「地球規模で起きている環境問題を解決したい」とOISTの北野宏明教授。再生可能エネルギーを有効利用する仕組みを構築し、インフラ整備が不十分な発展途上国や島しょ地域への導入を目指す。

屋根に太陽光発電パネルを設置した実験棟では、OISTが発電した電力を蓄電し、エアコンや家電に使用する住宅内直流給電システムを実証。ミサワホーム総合研究所との共同で、発電時に発生する熱を活用して室内を除湿するシステムや、壁や天井を冷却する放射冷房システムなどを研究する。合わせて、雨水や除湿の際に生じる水を生活用水として活用する仕組みも開発する。

ピューズは、太陽光パネルと風力発電機で作り出された電力を軽量で交換しやすいEV用バッテリーに蓄電し、活用するシステムの構築に取り組む。交換式バッテリーを効果的に活用することで、電力と移動用エネルギーの自給自足につなげる。


OISTキャンパス内に設けられた実験棟。屋根に設置された太陽光パネルで発電、電気自動車(EV)用バッテリー充電システムも備える(OIST提供)

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