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2025年3月14日更新
[2025春のガーデニングセミナー]春の寄せ植えレッスン 色の基本でセンスアップ!|色数抑えて花生かす
「2025春のガーデニングセミナー」(主催・沖縄タイムス社、タイムス住宅新聞社、協賛・メイクマン)が2月22日と23日にメイクマン浦添本店で開かれた。ハンギングバスケットマスターの垂井愛さんが、寄せ植えのコツやカラーコーディネートを実演を交えて解説した。


寄せ植えのポイントを説明する垂井さん(右)
くすみカラーが人気花盛りの春。寄せ植えの際も「色とりどりの花を使いたくなりますが、ごちゃっとした印象になってしまう場合もある。植物の色を絞ったり、明度や彩度をそろえると、グッとおしゃれな印象になりますよ」と、ハンギングバスケットマスターでカラーコーディネーターでもある垂井さん。
明度とは色の明るさ。白に近い色ほど明度が高く、黒に近いほど明度が低い。
彩度とは色の鮮やかさ。県内でよく目にするピンクのブーゲンビレアや真っ赤なハイビスカスなどははっきりとした色で彩度が高い。
一方で「最近は、彩度が低くちょっとくすんだ『ニュアンスカラー』の植物も流行っています」。アンティークのような趣と柔らかい雰囲気が人気なのだそう。

最近人気のくすみカラーの寄せ植え

類似色の寄せ植えは初心者にもおすすめ

補色(黄色と紫)を組み合わせた寄せ植え
類似色や補色合わせ
垂井さんは「使う色は3色以内にすると、それぞれの色が生きる」と力を込める。
色合わせのこつとしては、「明度・彩度をそろえたり、同一色で明度・彩度を変えてグラデーションを付けるのも落ち着いて心地よさを感じられます」「類似色(色相環で隣り合う色)はまとまりやすく、ナチュラルな印象になる。補色(正反対に位置する色)の組み合わせはコントラストが際立ち、存在感のある寄せ植えになります」とアドバイス。単調に感じる場合は、鉢の色でバランスを取るという手も。「黒い鉢に明るい色の植物を植えると、植物の色が引き絞まります」。
また、「カラーリーフを上手に使うと洗練された印象になる。例えば白い花を基調にして、銀や銅色のカラーリーフで彩りを添えるとシックな雰囲気になる」と説明する。
垂井さんは「よく『私はセンスがないから…』という声を聞きますが、色の基本を押さえれば誰でもセンスの良い寄せ植えができます。春はガーデニングにぴったりの季節。ぜひ楽しんでほしい」と呼び掛けた。
色相環

隣り合う色は「類似色」、反対側の色は「補色」
ペチュニアは寄せ植え向き 切り戻しして長く楽しもう!

垂井 愛さん
グリーンアドバイザー、ハンギングバスケットマスター、カラーコーディネーターなどの資格を持ち、園芸店で販売用の寄せ植えやバスケットを製作する
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初心者でも育てやすく、長く花を咲かせるペチュニア。「枝の先端に花を付けるので寄せ植えに向いている植物です。15度~30度が生育適温なので、沖縄の気候にもぴったり!」と垂井さん。より長く楽しむポイントは「思い切ってカットをすること。ばっさり切り戻しをすることで再び花を咲かせてくれるだけでなく、花数も増えます」と説明する。
切り戻しをする時期は、満開を過ぎ花が減ってきたころ。また、「植え付けた時期にもよりますが梅雨の前にカットしておくと、蒸れるのを防げます」とアドバイスする。
切り戻しの方法は「株元を15センチほど残し、脇芽の上あたりから切りましょう。まだ花が咲いているうちに切ってしまうのはもったいないと思うかも知れませんが、切った花は花瓶などに生けて楽しめます」。

「切り戻しをして、またたくさんの花を咲かせてくれるのを見るとすごく嬉しくなります! 寄せ植えは、変化する姿も楽しめるのが魅力です」と話した。
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毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第2045号・2025年3月14日紙面から掲載