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2024年3月29日更新

【企画】DIYで小さな庭づくり|格子描き バランスよく配置|2024 春のガーデニングセミナー

「2024春のガーデニングセミナー」(主催・沖縄タイムス社、タイムス住宅新聞社、協賛・メイクマン)が3月9、10日の両日、メイクマン浦添本店で開かれた。ジャパンガーデンデザイナーズ協会副会長の有福創さんが登壇。格子線を使ったガーデンプランの方法やオリーブの鉢植えのポイントなどについて説明した。

講師を務めた有福創さん


ユーチューブで「かべちょろGarden Class」を配信している
 

製作したミニガーデンを使い、庭づくりのポイントを解説する有福さん。「フェンスの色は暗めにすると、植栽はより際立ちつつ、木材の隙間が狭く感じられてプライバシー確保にもなる」と話した

「DIYを活かした小さな庭づくり」と題した講演会ではガーデンプランのこつや、植栽のポイントなどを紹介。  

有福さんはまず、「ガーデンプランを立てる際は格子線を使い、庭の配置を考えるとバランスが取りやすい」と話した。そのためには、庭と室内の関係が分かる平面図(コピー)の準備が必要。平図面の縮尺に注意しながら、庭に面する開口部を基準に1辺90センチに見立てた方眼のように格子線を描く=下図参照。線を書き終えたら、初めに決めるのが「樹木の位置」。三角形を書くように配置することで奥行きを演出しつつ、林の中に居るように感じられる。「景色と外部の視線を遮る目隠しになる樹木は、庭と室内が一体となった“外中空間”をつくるためにも重要な要素」と有福さん。


格子線を使った配置図の例。「格子線とあわせて、このソファから見るなど、室内からの定位置を決めると、木の高さなども決めやすくなる」

続けて、ラフな立体イメージ図=下図=を作成し、フェンスのサイズなど細部を決めていくと説明。また「フェンスを設置すると、植物が際立つ」「植物の色と品種は二~三に絞ると統一感のある空間になる」と庭づくりのポイントも伝えた。


イメージ図は室内の定位置から描く。樹木の高さを考え、必要に応じてベンチやウッドデッキなど具体的な要素を書き加えよう


植栽は色と形を意識

植栽について、有福さんは「植物の形と色を意識すると、庭の魅力がより増す」と強調した。色の組み合わせは近似色か正反対の色を選ぶことで、「美しく調和する」。一方で、「形は葉や幹、花といった具合に『面・線・点』でできている。横に広がるもの、縦に立ち上がるものなどそれぞれ。線の前に面を置くなど各要素を対比させて、バランスを考えるとメリハリがつく」と解説した。

最後に「庭づくりは自分探しのようなもの。神経質になり過ぎず、自分の好きなデザインを楽しんでほしい」と呼びかけた。
 


 乾燥好むオリーブ 水やり注意 
剪定や植え方など有福さんのアドバイスに耳を傾ける参加者ら

10日には実演会「オリーブの鉢植え~10年後もオリーブを楽しもう~」が行われた。オリーブの足元に彩りを添えるラグランやアリッサムなどの植物と寄せ植えするポイントを紹介。有福さんは「オリーブはやや乾燥の環境を好むため、土を入れる前に鉢底石を敷いて、水はけをよくするといい」と説明した。寄せ植えの場合は多めに水やりしても、他の植物が吸収してくれるため、問題ないと付け加えた。

また、こまめに剪定(せんてい)しないと伸び放題になるとも。「自分が望む樹形と樹高を意識して、伸ばしたいと思う枝を中心に切り落とす枝を選ぼう」と呼びかけた。日当たりと風通しをよくするため、時には枝の根元から切り落とすことが必要と説明。「剪定することで害虫被害に遭うことも抑えられる」と有福さん。ほかにも、害虫の発生を抑えるスプレーを使うことも対策方法の一つとして提案した。

「オリーブの根は地表近くにはるため、倒れやすい。特に地植えは支柱で支えることが必要」と話した。


 イチ押しアイテム 
ベニカベジフルスプレー。葉の裏まで成分が浸透し、アナアキゾウリムシなど幅広い害虫から植物を守る。税込み980円。メイクマン全店で取り扱い中で、植物の育て方など不明な点は各店舗のグリーンアドバイザーに相談を




毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1995号・2024年3月29日紙面から掲載

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