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築55年の実家をリノベしたKさん宅は、「会話を楽しみたい」と、ダイニングを半個室で本に囲まれたブックカフェのような空間にした。リビングには大きな造作ソファやハンモックなど、楽しい仕掛けが随所にある。居場所がいっぱいの住まいを訪ねた。(編集部/東江菜穂、撮影/比嘉秀明)
Kさん宅 RC造/平屋/家族4人

リノベーション前
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リノベーション後。対面式のキッチン・リビングの奥に半個室のダイニングがある。「家族の会話を大切にしたい」という夫人の希望から、ダイニングはあえてテレビが見えない配置に
改修にあたっての要望「家族の顔が見え会話しやすい住まいに。内装は『実家感』を一新して、カラフルでおしゃれにしたい」
ダイニングを半個室に
緑や紫などインパクトのある壁紙だったり、三角やアーチ形の垂れ壁だったり。カラフルで遊び心いっぱいのKさん宅。築55年の実家を、おしゃれな住まいにリノベーションした。「以前のタイムス住宅新聞に、すごく楽しそうな雰囲気にリフォームされたお宅が載っていて、そこを手掛けたリノベ会社にお願いしました」と夫人。
Kさん宅で特徴的なのは、ダイニングが半個室になっていること。「家族の会話を大切にしたい」と、あえてテレビが見えない配置にしている。本に囲まれたブックカフェのような空間で、窓際にはスタディースペースもある。食事だけでなく、子どもたちは勉強や読書、夫人は趣味に没頭する。「いろいろな使い方ができ、お気に入りです」

リノベーション前
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ダイニングは「家族の会話を楽しみたい」と、半個室にした。本棚に囲まれたブックカフェのような空間。三角の垂れ壁や紫の壁紙がおしゃれ

ダイニングは読書スペースでもある。窓際にはカウンター式のスタディースペースも設けられている
もう一つ、夫人が「お気に入りポイント」と指さすのは、すりガラスと木の内窓。リノベの場合、窓サッシは既存のままのことも多く、そこだけ昔の見た目が残りがち。Kさん宅は既存の窓の内側に新しい窓を設置したことで、カフェのような空間テイストを守り、引き立てている。

リノベーション前
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リノベーション後。キッチンは壁付けから対面式にチェンジ。緑の壁紙がさわやか。LDKの窓は、既存のアルミサッシの上から、木製サッシ&すりガラスの内窓を設置。カフェのような雰囲気を引き立てている
ラックをずらすと…
一見、どこにあるか分からないKさんの書斎は、マガジンラックを横にずらすと表れる。約6平方メートルの“男の城”。「机から棚まで全部造り付けてもらった。机の向きまで落ち着く方向を吟味しました」というKさんこだわりの空間。「僕はここか、リビングに居ることが多い」

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マガジンラックの“隠し扉”を横にずらすと、6㎡の書斎が表れる。棚や机も造り付けで、コンパクトな空間を無駄なく活用した
娘たちの普段の居場所もリビング。ハンモックに揺られながらテレビを見たり、ベッドほどの広さがある造作ソファで寝転がったり、カウンターで夫人とおしゃべりしたり。1人時間もだんらんも満喫できる場所がたくさんあるから、「以前は休みの度にお出かけしていたけど、引っ越してきてからは家にいることが増えました」と夫人。
ダイニングに、次女が学校で描いた「家族」の絵が貼られていた。画用紙いっぱいに描かれていたのは、ダイニングテーブルを囲んで食事を楽しむ日常風景だった。
改修のポイント「床下など見えない部分もしっかり補修。内装は、ポイントを絞って大胆な色・柄の壁紙を使ったほか、見せる収納と見せない収納の両方を用意」
裏も表も一新!
Kさん宅のリノベを手掛けたCL Planningの吉川潤一さんは、「築55年ということもあって壁や床は傷んでいたため、下地から張り替えました。床を解体したところ、床下にコンクリート土間が打たれておらず地面がむき出しの状態だった。工事は土間打ちからスタートしました」と話す。普段、見えない裏側の補修・改修も、リノベを機にしっかり行った。
「想定外の工事に予算が割かれましたが、水回りを以前の位置からあまり動かさなかったため配管を大きくいじらずに済み、工事費の削減になりました」。
間取りは「家族の会話を大切にしたい」という要望を受け、ダイニングを半個室に。「一角にはスタディースペースも設けて子ども室の広さを必要最小限にし、LDKを広く取りました」
「家事がラクにできる動線に」という要望には、洗濯室とファミリークローゼット(FC)を隣接させ10歩圏内で洗濯が片付くようにした。「寝室とFCもつなげて、移動しながら身支度できるようにしています」。
主に内装を手掛けた同社の儀間星羅さんは「カラフルで楽しい家にしたいとお話ししていたので、バランスをサポートしました」。大胆な柄・色の壁紙はポイントをしぼって使用した。
また、物が多い家庭だったことから収納はたっぷり設けた。ダイニングには収納力とデザイン性を兼ねた壁一面のブックシェルフを造作。一方でキッチンは生活感をしっかり隠す。「特にパントリーはどこに何を置くか聞き取りをして、無駄なく・無理なく物が収まるようにしました」

造作ソファは、幅約1.9メートル、奥行き1.3メートルあり、2~3人で横になれる。下部には収納もあり機能的
廊下奥の棚は、動物などのフィギュアを飾るスペースとして製作=写真。「夫人が奥の壁紙の色に悩んでいたことから、弊社の現場監督がその4色全部使うことを提案。幾何学的に貼り合わせ、楽しい棚になりました。Kさん宅を象徴する場所になったと思います」と話した。

子ども室へ続く廊下の突き当たりにあるフィギュアの飾り棚。背面の壁紙は、夫人が悩んでいた4色をデザイン的に貼った。背面の色に合わせて置くフィギュアを選んでいるそう
DATA
家族構成:夫婦、子ども2人
躯体構造:鉄筋コンクリート造
築年数:55年
1階床面積:125㎡(約37.8坪)
工期:6カ月
設計:CLPlanning石川勲
内装コーディネート:CLPlanning 儀間星羅
リフォームアドバイザー:CLPlanning 吉川潤一
施工(監督):CLPlanning 野原哲
お問い合わせ
CLPlanning(トーエイ建設産業)
電話 098(998)1518
https://www.cl-planning.jp/
毎週金曜日発行「週刊タイムス住宅新聞」こだわリノベ
第2126号(2026年10月2日発行)より転載