気兼ねなく過ごす平屋 中庭まで自由に行き来|お住まい拝見

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澤岻さん(33)夫妻が望んだのは「子どもたちが周りを気にせず気兼ねなく過ごせる、シンプルな平屋」。中庭に面したLDKは自然光がたっぷり入り、子どもたちは室内外を自由に行き来して楽しげだ。(文/比嘉千賀子・ライター、撮影/比嘉秀明)

澤岻さん宅 RC造/自由設計/家族5人

白を基調に、木とアーチの垂れ壁をアクセントにした1階のLDK。中庭と、リビングに設けた高窓=写真左上=から陽光を取り込む。キッチンの背後に水回りがまとまる

シンプルで機能的

落ち着きのあるブルーと白でまとめた、印象的な外観。「カリフォルニアスタイルの家が好き」という夫人(32)が選んだ、お気に入りの色合いだ。

外観。夫人が好きなカリフォルニアスタイルの色使いでまとめた。空をイメージした青は、彩度を抑えることで周囲の景観にも自然となじむ仕上がりになった

玄関を入り、淡いブルーの木製ドアを開けた先にLDKが広がる。中庭と高窓から柔らかな陽光が届くリビングは、掃き出し窓を開け放てば南風が抜ける。扉のない開口部は、夫人の希望でアーチの垂れ壁にし、かわいらしさと温かみをプラスした。小学1年生を筆頭に、5歳、3歳とやんちゃ盛りの3兄弟は「中庭で水鉄砲やプール遊びをしたり、壁に両手両足を掛けてよじ登ったり、毎日楽しそう」と夫人。

玄関側からLDKを見る。ソファの背後に追加で設けた扉付き収納のおかげで、リビングの片付けが楽に。ダイニングテーブルの奥に見える引き戸の先は寝室

間接照明とペンダントライトがお気に入りのキッチンに立てば、家中が見渡せる。「子ども部屋に机を置いてもだんだん使わなくなる」という夫妻の体験から、キッチンの真横にスタディースペースを設け、子ども室はコンパクトにした。

「家事をしていても子どもたちの様子が分かりますし、声掛けも行き来もしやすくていい」

キッチンの隣に設けたスタディースペース。扉がないため料理中でも目が届き、コミュニケーションも取りやすい

理想の土地と暮らし

成長とともに遊びの動きが大きくなった息子たち。長男の小学校入学を見据え、夫人の実家近くのうるま市で土地探しを始めた。理想の広さと環境の土地がタイミング良く見つかり、ZEH対応で内装デザインにひかれた建築会社に設計を依頼した。「打ち合わせの際、子どもたちをみてもらえたのも安心でした」と夫人。

敷地東側にアパートが建っているため太陽が遮られ、日中、室内が暗くなるのではないかと心配したが「電気なしで十分明るい」。また、収納を増やした分、アウトドアグッズや季節ものの置き場にも困らない。澤岻さんは「友人や家族を呼んで、中庭でバーベキューなどを楽しみたい」と笑顔を見せた。

玄関。右端のシューズクローゼットは、将来、部活帰りの子ども2人が同時に出入りできるよう、間口を75センチと広く取った

ここがポイント/南の中庭で光、風、目隠し

敷地は東側に前面道路があり、その道向かいに3階建てのアパートが建つ。ほか三方も隣家に接するため、周囲からの視線をいかに遮りながら、日当たりと風通しを確保するかが設計の鍵となった。

設計を手掛けた安里瑞人さんは、南側に中庭を設けるプランを提案。「中庭の南側の壁には、風の流れと室内からの視線の抜けを考慮して、縦に細長いスリットを複数設けています。道路とは逆方向に向けて、斜めに切り込むことで、外からはより室内が見えづらくなります」と安里さん。南側の隣家は2階建てのため、中庭との間に駐車場を設けて距離をとった。

中庭。リビングとのつながり、出入りのしやすさを考慮して、床は一部を20センチほど上げてタイル張りに。壁のスリットは斜めに入れることで、外から見えづらくなるよう工夫した。奥の土間は物干しスペース

室内は、中庭に面して家族が集うリビングを配置。屋根は片流れ屋根とし、その東側に高窓を設けることで陽光を取り込み、開放感を高めた。リビングと横並びにキッチンとスタディースペースを配置。「中庭と行き来しやすくなるのに加え視線が一直線に抜けるため、室内が広く見えます」。キッチンの正面にダイニングと子ども室を設けたことで、家事をしながら家中を見渡せ、家族が声をかけ合いやすい環境になっている。

子ども室。現在は遊び場として広く使っているが、将来は中央で仕切って2部屋の個室にできる造りになっている

収納も充実させた。玄関には大容量のシューズクローゼットを設置。間口を確保するため、ウオークインクローゼットはリビングの背後と寝室の2カ所に設け、子ども用、夫婦用と役割を分けた。またパントリーはウオーターサーバーを置くため、キッチン、リビング両方からアクセスしやすく目立たない場所を選び、ウオークインクローゼットの向かいに設けている。

リビング背後に設けた収納スペース。写真左手が子ども用のウオークインクローゼット。その向かいがパントリー

洗面室とトイレ。明るいグリーンにヘリンボーン柄とそれぞれ壁で遊び心を発揮して、おしゃれ度を高めた

DATA

家族構成:夫婦、子ども3人
敷地面積:214.84㎡(約65坪)
1階床面積:102.54㎡(約31.01坪)
建ぺい率:53.11%(許容80%)
容積率:47.72%(許容242.4%)
用途地域:商業地域
躯体構造:鉄筋コンクリートブロック造
設計:Rizo Design(株) 安里瑞人、白井萌子
施工:サイアスホーム(株)
電気:梶原電気工事社
水道:沖正設備

お問い合わせ

Rizo Design(株)
電話 0120(457)835
https://www.rizodesign.jp

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毎週金曜日発行「週刊タイムス住宅新聞」お住まい拝見
第2120号(2026年8月21日発行)より転載