住まいに関するQ&A
2019年10月4日更新
賃貸借で多い相談|すまいのQ&A
県住宅供給公社では、住まいに関する悩みや相談に応える「住まいの総合相談窓口」を開設している。そこによく寄せられる疑問や質問を紹介する。今回は、賃貸借にかかわるQ&Aを掲載する。
Q.普通借家契約と定期借家契約との違いはなにか
A.通常の建物賃貸借契約(普通借家契約)では、期間が満了しても、賃貸人から更新を拒絶する旨の通知がなければ、自動的に更新されます。また、賃貸人から更新を拒絶する旨の通知があっても「正当事由」というものがなければ、やはり自動的に更新されることとなっています。
この原則を変更したのが、定期建物賃貸借契約(定期借家契約)で、このような契約をした場合には、期間が満了すれば、契約は更新されません。
ただし、このような契約には、契約書の作成を公正証書などの書面で行ったうえで、賃貸人から賃借人に「契約の更新がなく、期間満了により建物賃貸借は終了すること」を記載した書面を交付するなど一定の要件を満たす必要があります。
Q.敷金、敷引特約とはなにか
A.敷金とは、賃貸借契約に関する賃借人の債務(賃料や原状回復費用など)の担保のために、賃借人から賃貸人に差し入れられるお金です。保証金などの名称で差し入れた場合でも、賃借人の債務の担保として差し入れられた場合は、敷金と同一の内容となり、契約の合意内容により決まります。
担保であるため、賃貸借契約が終了した場合には、賃借人の債務を控除した残額が賃借人に返還されます。
敷引特約とは、敷金のうちの一定の金額について当然に天引きする旨の特約です。敷引特約が有効であれば、賃貸借契約が終了した場合でも、賃借人の債務の有無にかかわらず返還されないこととなりますが、一般的には、原状回復費用に充てるべきものと考えられています。敷引額が高額過ぎる場合などには、消費者契約法10条により、敷引特約が無効とされる場合もあります。
Q.賃貸住宅を借りる際には必ず家賃保証会社と契約しなければならないのか
A.家賃保証会社とは、賃貸人が賃借人から家賃を回収できなかった場合に、賃借人に代わって賃料を支払う会社のことです。賃貸人からは、親族などの連帯保証人が求められることが一般的ですが、この家賃保証会社の保証が求められることもあります。家賃保証会社の保証が求められた場合には、賃借人が家賃保証会社と委託契約を結び、家賃保証会社に委託料を支払うこととなります。
基本的に、誰と契約を締結するかは自由ですので、賃貸人が、家賃保証会社の保証がない人とは契約をしないというのであれば、家賃保証会社と契約しなければ、その住宅を賃借することはできません。
Q.借りた住宅に前賃借人の荷物が残っている場合、どうしたらいいか
A.賃貸人(管理会社があれば管理会社)に連絡をして、賃貸人において対処してもらう必要があります。賃借人が処分をすると、後に損害賠償請求を受けるなどのトラブルになりかねません。
※県住宅供給公社のホームページ(http://www.ojkk.or.jp)「住宅相談Q&A」より抜粋。
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・弁護士無料相談 10月11日(金)午前9時30分~
どちらも要予約。問い合わせは上記住まいの総合相談窓口
毎週金曜日発行・週刊タイムス住宅新聞
第1761号・2019年10月4日紙面から掲載