新築したら必要な「建物表題登記」とは?|土地家屋調査士Q&A

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「建物を新築したら登記しないといけないの?」「何のために登記をするの?」と疑問に思ったことはありませんか。新築した建物には「建物表題登記」が必要です。手続きや仕事の流れを、今回は沖縄県土地家屋調査士会広報部理事の吉田美苗さんが解説します。(文/吉田美苗・沖縄県土地家屋調査士会 広報部理事)

新しい住まいを公的に登録するための登記です

住宅を新築すると、住宅ローンの手続きや引っ越しの準備などで忙しい日々が続きます。しかし、新居での生活を始めるうえで忘れてはならない手続きの一つが「建物表題登記」です。

建物表題登記とは、新築した建物の所在地や種類、構造、床面積などを法務局に登録する手続きのこと。法律により、新築の建物の所有者は、所有権を取得した日から1カ月以内に申請をする義務があります。

手続きが終わると、建物の情報が登記簿に記載され、誰でも確認できるようになります。いわば建物の「戸籍」を作る手続きといえるでしょう。その後、建物の所有権を記録する「所有権保存登記」を行うことで、「この建物は自分の所有である」ことを第三者に公示できます。

住宅ローンを利用する場合には、所有権保存登記や、抵当権設定登記を行う必要があるので、建物表題登記はその第一歩となる手続きにあたる重要な登記です。皆さまにとって大切な財産である建物を守ることにもつながります。

専門的な調査を担う

建物表題登記は、建物の完成や引っ越し、住宅ローンの手続きと並行して進められることが多く、土地家屋調査士は所有者から委任を受け、現地調査や図面作成を行います。新築後はさまざまな手続きが重なるうえ、調査や図面作成は普段目にする機会が少ないため、土地家屋調査士の仕事は一般の方には見えにくい面があります。

近年は、吹き抜けやインナーガレージ、ロフトを備えた住宅など、建物の形状も多様化しています。建築確認上の面積と登記上の床面積の考え方は異なる場合があります。

例えば、ロフトは建築確認では床面積に含まれない場合でも、天井高や構造、利用状況などによっては登記上の床面積に算入されることがあります。

このように、床面積の算定には専門的な判断が必要となるため、土地家屋調査士による正確な調査と図面作成が欠かせません。

建物表題登記は、新しい住まいを公的に記録し、その後の権利を守るための出発点となる手続きです。土地家屋調査士は、その大切な一歩を支える専門家として、正確な調査と登記を行っています。

次回は、「土地を分ける・まとめる(分筆・合筆)って何?」をテーマに、土地の登記で行われる「分筆登記」と「合筆登記」について紹介します。

建物表題登記における土地家屋調査士の仕事

1.完成した建物などを現地で調査し、建物の位置や形状、各階の床面積などを確認する。

2.確認した結果を基に、法務局へ申請する「建物図面(敷地内の建物の位置を示す図面)」や「各階平面図(各階の形状や床面積を示す図面)=下図」を作成する。

建物図面・各階平面図

3.登記申請書を作成して法務局に申請し、建物の登記簿が作成される。

日本土地家屋調査士会連合会広報キャラクター「地識くん」

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毎週金曜日発行「週刊タイムス住宅新聞」土地家屋調査士Q&A(5)
第2121号(2026年8月28日発行)より転載