ドラム式の洗濯槽 クリーナーに注意|プロが伝授 おそうじ術

ハウスクリーニングを行う、株式会社サンジュの国場悠一郎さんが、さまざまな場所・物のお掃除術を紹介。今回は「ドラム式洗濯機」のニオイと乾燥効率低下を防ぐ掃除のコツについて、プロ目線で分かりやすく紹介します。(監修/国場悠一郎 株式会社サンジュ・ハウスクリーニング部門担当)

ホコリ詰まりが原因

乾燥機能付きで便利なドラム式洗濯機ですが、「乾きが悪くなった」「なんとなくニオイが気になる」と感じたことはありませんか?

ドラム式洗濯機の汚れは、縦型とは少し異なります。主な原因は以下の三つです。

①皮脂汚れ・洗剤カスの蓄積
ドラム式は節水性に優れている半面、少ない水で洗うため、汚れや洗剤成分が流れきらず、内部に少しずつ蓄積していきます。

②湿気によるカビの発生
ドラム式は構造上、密閉性が高く湿気がこもりやすいのが特徴です。使用後にドアを閉めたままだと、カビが繁殖しやすくなります。

③乾燥機能によるホコリ詰まり
乾燥機能を使うことで発生する細かなホコリが、フィルターや内部にたまりやすくなります。これが乾燥効率の低下やニオイの原因になります。

洗濯槽は「専用コース」で

ドラム式洗濯機は、縦型とは異なり「専用コース」を使った掃除が基本です。

①使用前に必ず説明書を確認
ドラム式は機種によって使える洗剤や掃除方法が異なります。塩素系のみ使用可能な場合や、専用クリーナーが指定されていることもあるため、事前確認が重要です。

②専用クリーナーを使用
ドラム式対応の洗濯槽クリーナーを使用します。基本的には塩素系が推奨されることが多く、カビやニオイを効率よく分解できます。

クリーナー別「汚れの落とし方」
酸素系主な原料  過酸化ナトリウム
汚れの落とし方  発泡する力で、洗濯槽の汚れを剥がす
塩素系主な原料  次亜塩素酸ナトリウム
汚れの落とし方  洗濯槽の汚れを溶かして除菌する

【注意点】洗濯槽クリーナーは酸素系の洗剤をイメージする人が多いのですが、ドラム式洗濯機では以下の理由から推奨されていません。洗濯機のタイプによっては酸素系を使ってはいけない場合もあるため、必ず取扱説明書を確認してからお手入れするようにしてください。

故障リスク:酸素系は発泡力が強く、ドラム式では泡があふれて基盤にかかり、故障につながる恐れがある。

洗浄方式の違い:ドラム式は少量の水でたたき洗いをするため、酸素系クリーナーの最大のメリットである「泡で汚れを浮かす」つけ置きが十分にできない。

③槽洗浄コースで運転
クリーナーを投入し、「槽洗浄コース」または指定のコースで運転します。専用コースを使用することで内部までしっかり洗浄できます。

④終了後はしっかり乾燥
運転後はドアを開けて内部を乾燥させましょう。可能であれば「槽乾燥コース」を使うと、よりカビ予防になります。

ドラム式はつけ置きができない構造のため、自己判断での長時間放置は避けましょう。

掃除をした後は、毎日の使い方に気を付けるだけでキレイな状態を保つことができます。またドラム式は縦型洗濯機に比べて汚れやホコリがたまりやすいからこそ、細かいパーツの掃除がとても大切。どちらも下記にポイントをまとめているので参考に。

①使用後はドアを開けて乾燥
湿気を逃がすことでカビの発生を防ぐ。

②乾燥フィルターはこまめに掃除
ホコリがたまると乾燥効率が低下。

③洗剤は適量を守る
少ない水量で洗うため、入れ過ぎは汚れ残りの原因になる。

④月1回の槽洗浄
見えない汚れをリセットするために定期的に行って。

ドラム式は細かいパーツの掃除がとても重要です。

糸くず(リント)フィルター
乾燥機能を使うとホコリがたまりやすい部分。使うたび、またはこまめにゴミを取り除く。

排水フィルター
ゴミや異物がたまりやすく、詰まりやニオイの原因になります。週1回程度を目安に掃除。

ゴムパッキン
水分や汚れが残りやすく、カビが発生しやすい部分。洗濯後に乾いた布で拭き取る習慣を。


ドラム式は「乾燥機能があるから清潔」と思われがちですが、実際はホコリと湿気が混ざりやすく、汚れが蓄積しやすい家電です。定期的なフィルター掃除と槽洗浄を行うことで、乾燥効率も上がり、電気代の節約にもつながります。

正しいお手入れを習慣にすることで、ニオイのない快適な洗濯環境を維持できます。ぜひ取り入れてみてください。

監修者プロフィル

こくば・ゆういちろう/株式会社サンジュで、ハウスクリーニング部門を担当。同社ではハウスクリーニングのほか料理などの家事代行業や庭掃除事業も行う。

お問い合わせ

株式会社サンジュ
電話 0120(547)252
https://sunju-okicaji.com/hp/


毎週金曜日発行「週刊タイムス住宅新聞」プロが伝授 おそうじ術(27)
第2110号(2026年6月12日発行)より転載