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2026年10月16日〜18日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターでが開かれた、第40回沖縄県トータルリビングショウ(主催・沖縄タイムス社、タイムス住宅新聞社)。住まいや暮らしに関わる49社が出展し、延べ1万9332人が来場した。期間中には無料講演会も開かれ、相続や街並み、マネーのプロが登壇。受講者は熱心に耳を傾けていた。講演会の内容と、展示会の中から記者が面白いと思った商品について紹介する。(編集部/徳正美、東江菜穂、市森知、伊波克朗)
[展示会]居心地を高め、暮らし支えるサービス六つ
新発想の資産承継 (全国幸せ相続計画ネットワーク)
多角的な視点で助言 もめない相続を計画
家族がもめないための「幸せ相続計画」の普及・啓蒙をする(一社)全国幸せ相続計画ネットワークは「親の不動産」について、多角的な視点から相続計画の相談に応じている。近年、親世代・子世代いずれからも相談が多く寄せられている。背景の一つに税金の引き上げや金利上昇に伴い、増大する所有アパートの維持負担などがある。その時点でアパート経営が順調であっても、子どもが引き継ぐ10、20年後どうなっているのか、将来性や収益性などを考えるには高い専門性が必要だ。
ネットワークの一員で行政書士法人シナジーアシストの仲根佑亮代表は「相談者の多くは『自分の家族はもめないだろう』と考えていますが、県内では『契約書のない口約束での賃貸借トラブル』も見られます」と説明する。また相続する際、予期せぬトラブルに直面しないためにも、「計画的に『資産承継』を行うこと。不動産の権利関係や契約状態を正常化・整理したり財産の分け方を決めたり。財産を引き継ぐ子どもたちが、将来のお金の不安を抱えないかを把握することが大切です」と話した。

来場者の悩みに行政書士の資格を有する相談員が丁寧に応え、問題解決のアドバイスを送った
■問い合わせ
全国幸せ相続計画ネットワーク 電話 050(1809)0106
灯触媒で清潔な空気 (有限会社 松原工業)
微粒子ミストが結晶形成 五つの作用で室内浄化
今回初出展の有限会社松原工業はヨーロッパかられんがや建材などを輸入。販売代理店として灯触媒コーティング剤や窓ガラス用フィルムなど居住性向上の製品も扱い、ブースでは各製品の性能を簡易的な実験機器などを使い、説明した。
「灯触媒エコララコート」は除菌・抗菌・消臭など五つの効果を発揮し、施工は室内全体に微粒子ミストを噴霧するだけ。約3週間かけて壁などの表面を結晶で覆い、「あらゆる場所を環境浄化し、光の少ない場所でも浄化効果を発揮。効果は約10年(メーカー保証)となっています」と松原秀明代表は説明する。室内の明かりにも反応し室内を浄化。その効果から県内の複数のホテルや北海道の保育園などに導入実績がある。また、除菌・消臭効果がある一般家庭用のスプレー「エコララクリーンボトル」(効果は3日間程度)も販売している。
窓ガラスフィルム「NSP‐FILM」は紫外線を100パーセント、赤外線は99パーセント遮断するという。松原代表は「太陽光から家具の劣化を抑制する上、室温の上昇も抑えます」と話した。

(右写真)一般家庭向けの除菌・消臭スプレー「エコララクリーンボトル」(左写真)担当者は垂れ幕で各製品をアピールした
■問い合わせ
有限会社松原工業 電話 042(333)0074
超高耐候性塗料2種類 (ガイソー沖縄 中央店・南店)
沖縄の外壁・屋根 守る 費用対効果の高い提案
外装リフォーム全般を行うガイソー沖縄(中央店・南店)は超高耐候性塗料と木造住宅の屋根リフォーム工法をブースで紹介。外皮(外壁や屋根、窓など)を劣化要因の雨や紫外線などから守っている。
外壁塗装の需要について、ガイソー沖縄南店店長の諸見里ゆきさんは「近頃、将来的なメンテナンスの負担軽減や長期間の耐久性などを重視するお客さまが増えています」と説明する。初期費用の安さを重視するあまり、塗り替え期間が短い塗料を選んでしまうと、「その都度の足場代や人件費などがかかります。それらのトータル費用と比べ、超高耐候性塗料は費用対効果は高く、おすすめです」。
同社は耐用年数30年を誇る超高耐候性塗料「ウレアシールド」や25年の「無機Z」なども使い、外壁塗装工事を手がける。「耐用年数が約10年の塗料だと30年間のうちに2~3回の塗り替えが必要ですが、弊社が扱う塗料だと1回程度。ライフサイクルコストを大幅に抑えられます」と諸見里さん。二つの塗料は鉄筋コンクリート造、木造いずれにも塗装できる。

ブースでは超高耐候性塗料「ウレアシールド」や「無機Z」を塗った実物を使い、性能などを分かりやすく伝えた
■問い合わせ
ガイソー沖縄中央店 フリーダイヤル 0120(889)103
ガイソー沖縄南店 フリーダイヤル 0120(39)3163
人工大理石のオリジナル製品 (有限会社ヒフミ)
オーダーメードで造る 熱や衝撃に強い洗面台
有限会社ヒフミは人工大理石を用いた洗面カウンターなどのオリジナル製品の製造、販売を手がける。同社が使用する人工大理石は熱や衝撃に強いのが特徴で、キッチンや飲食店での使用にも向いている。人気商品の「メタクリル人工大理石ボウル一体型洗面カウンター」は沖縄県優良県産品にも認定された。ボウルの角が丸みを帯びていることで掃除が楽になり、カビが生えにくい。
代表取締役の崎濱秀之さんは「オーダーメードで製品をつくれる技術力が強み。特にリフォームだとキッチンや洗面台を置ける面積が決まっている場合も多いが、当社は高さやボウルの大きさなども含め、お客さまのご希望に合わせて、一つ一つ丁寧に仕上げます」と話す。
同社は他にも窓枠や框(かまち)、ヒヌカンの面台なども要望に応じて製作。施設用には大型の洗面台やトイレブースも販売している。崎濱さんは「キッチンの天板だけ交換したいなど、細かな依頼にもこまめに対応します。まずはお気軽にご相談に来てください」と語った。

人気があるストーンクレストスモーク柄の「ボウル一体型洗面カウンター」
■問い合わせ
有限会社ヒフミ 電話 098(933)4945
夜間でも明るい車止め (株式会社アイポケット沖縄)
防犯や転倒防止対策に 工事不要で設置が簡単
「CAR STOP LUMIE(ルミエ)」は昼間に太陽光パネルで充電し、夜間にLEDが発光する車止め。電源や配線工事は不要で、置いたその日から使用可能だ。暗くなると自動的に点灯することで夜間の駐車をサポートし、転倒事故の防止や防犯対策なども兼ねる。販売代理店を務める「株式会社アイポケット沖縄」の上原誉子取締役専務は「県内の企業では、初めて代理店契約を結びました。2トントラックを用いた耐久テストもクリアし、防水仕様なので野外でも安心して使用できます」と話す。
アイポケット沖縄は、ほかにも電動スマートシェード「ioTTobari」も販売。IoT対応製品なので、手動やリモコン操作だけではなく、スマホなどでも簡単に開け閉めが可能。上原さんは「バッテリーで駆動しているため、電気工事は不要。充電も半年に1回ほどで大丈夫です」と説明する。バッテリーの交換が難しい高台に設置したい場合でも、太陽光パネルでの充電ができるので安心だ。「シェードの生地も、遮光に優れたものやレースタイプなど幅広く取りそろえています」と上原さん。

「CAR STOP LUMIE」は4色から選べる
■問い合わせ
株式会社アイポケット沖縄 電話 098(987)6605
海がモチーフのレジン家具 (有限会社ラパン)
天然木とレジンを融合 職人が作る一点もの
有限会社ラパンは、国内外の工場と連携して家具の提案をしている。
今回ブースに出展した家具の一つが、温かみがある天然木とレジンの透明感を融合させたレジン家具だ。人気の商品は、沖縄の海をモチーフにした机だ。海のきらめきや波の表情が丁寧に表現されている。「職人が一つ一つハンドメードで製作しているので、全く同じ製品はありません。木部には光が当たると輝く『ゴールデンウッド』を使用しています」と販売担当者は話す。
「家具に使用している樹脂は熱に強いエポキシ樹脂なので、お湯がこぼれても問題ありません。また、樹脂の表層は硬度が高く傷がつきにくく、長く使うと硬くなるという特徴があります。野外など強い日差しが当たる場所に置き続けるとすぐに黄変してしまうので注意してください」
同社は丸型のサイドテーブルやいす、コースターなどのレジン家具や商品も販売している。担当者は「レジン家具は全て一点もの。店頭でご確認いただき、気に入った家具を選んでもらえたら」と語った。

素材選びからデザイン、研磨、仕上げの全てを手作業で行っている
■問い合わせ
有限会社ラパン 中城モール店 電話 098(895)1716
[講演会]相続・ローン・街並み プロが伝授
[もめない相続]相続サイクルから逆算 資産を整理
相続した後、相続税を10カ月以内に現金一括で納める必要があり、「優良財産を手放すこともありえる。家族の対立は相続財産の『分け方の不納得』感から生じます」。全国幸せ相続計画ネットワークの亀島淳一代表=写真=は自身の経験から「もめない相続」の重要性を訴えた。

セミナーでは対策の一つ「相続サイクルから逆算した計画」を解説した。利益より負担の方が大きくなる「負動産」や優良財産の整理のほか、「相続時精算課税制度(条件つきで最大2500万円までの生前贈与の贈与税が非課税)」利用をすすめた。「親の課税財産を減らす一方で、贈与された子は運用し資産を増やす。この『親子資産リレー』こそ資産も家族の絆も守る手段の一つです」。
また優良財産を手放さないための視点として、①収益性②流動性(換金性)③将来性の三つを挙げた。「多面的資産分析により資産価値を適正に捉え、納税資金と将来の安全を確定させることが重要です」と話した。
[住宅取得に向けた、家計管理・将来設計]いつ、何に、いくら必要かをイメージ
第1部は金融経済教育推進機構の講師・松本哲さん=写真=が、住宅取得を考える人の家計管理と将来設計について解説した。

家計管理の基本は「支出を収入の範囲に収める」こととし「必要な物と欲しい物を分けて優先順位を付け、給与天引きなどで貯める仕組みを作ることが大切」と説明。長寿命化に加え、社会保障の負担割合や消費者物価指数が上昇傾向であることを踏まえ「いつ何にいくら必要か考え、生涯の収支バランスを意識して」とアドバイスした。特に住宅ローンは「返せる範囲で借りるのが鉄則。返済方法によっても総返済額は減らせる。知識を身につけ計画的な利用を」と呼びかけた。
第2部は住宅金融支援機構の米山俊さんが「フラット35」について解説。「健康上の理由などから団体信用生命保険に加入していなくても利用できる」と説明した。
[住宅ローンの基本]ライフプランを基に資金計画を
第1部では1級ファイナンシャル・プランニング技能士の米須力さん=写真=が住宅ローンの基本を解説した。

住宅ローンの返済計画において、今までかかっていた家賃+住宅購入の積立金を充てれば良さそうに思えるが「この先も収入や支出は一定ですか? 住宅ローンをいつまで払いますか」と問う米須さん。例えば子どもたちの入学時期が重なって出費が増え、返済が難しくなるかもしれない。定年後までローンが続く場合、年金収入だけでは返済できない恐れもある。そうならないためには「将来のライフプランをしっかり立てて、収入と支出を確認した上でローン計画を立てましょう」とアドバイスした。
第2部では住宅金融支援機構の大沼駿人さんが金利とローンについて解説。「住宅ローン金利は今後も上昇の見通し。そのリスクを踏まえたローン選びが必要」と話した。
[沖縄らしい風景を考える]視野を広げ、いろんな人の目線で
「沖縄らしい風景づくりシンポジウム」第1部は、建築家のクマタイチさん=写真=が自身の作品を中心に「交流する仕掛け」を紹介した。

まず東京都神楽坂の9階建てシェアハウスを紹介。上下階を自由に移動できる非常階段が特徴で「入居者同士のコミュニケーションの場にもなっている」と説明した。自身の卒業論文でも取り上げた、かつての農連市場も紹介。「おもしろいと思ったのが人の集まり方。柱ごとにゴザを広げ、物を売る。柱があれば建築になる」と話した。宜野湾海浜公園野外劇場では、劇場と隣の公園に居る人同士の目線がつながる造りや、集いの場にもなる海に向けた大階段などについて説明した。
第2部は(株)アデル代表の仲本昌司さんを交えセッション。クマさんは「沖縄は魅力的だが車社会で歩きにくい。いろんな人の目線で考え視野を広げて」とし、仲本さんは「どこにでもある物でなく、人の行為や営みから生まれる建築が沖縄らしい風景につながるのでは」と話した。
毎週金曜日発行「週刊タイムス住宅新聞」第40回沖縄県トータルリビングショウ 講演会・展示会を振り返る
第2130号(2026年10月30日発行)より転載