土地や建物を相続したり購入したりするとき、「登記簿には難しい言葉ばかり並んでいるけど、なにが書いてあるんだろう」と気になったことはありませんか。登記簿は「不動産の戸籍」のようなもので、その見方を知ることで不動産への理解が深まります。(文/諸喜田秀和・沖縄県土地家屋調査士会広報部長)
土地建物の所在や形、面積、これまでの経過などが記されています
不動産の情報を確認するときにまず見るのが「登記簿(全部事項証明書)」です=下画像。これは土地や建物の情報を記録した、不動産の戸籍のようなもので、法務局などで取得できます。登記簿には大きく分けて「表題部」と「権利部」がありますが、土地家屋調査士が関わるのは、土地や建物の種別や大きさなどを記録する「表題部」です。
土地・建物登記簿(全部事項証明書)

土地の表題部では、「所在」「地番」「地目」「地積」が主な項目です。「地目」は宅地や畑など土地の使われ方を示し、「地積」は登記された土地の面積です。見本図のように分筆が行われると、分けられた結果として「202.48平方メートル」といった現在の面積が登記されます。また「原因及びその日付」には、国土調査や分筆による変更の履歴が記録されており、その土地の変化を知る手がかりになります。
建物の表題部には、「所在」「家屋番号」「種類」「構造」「床面積」などが記載されます。「種類」は居宅や店舗など用途を示し、「構造」は主な構成材料、屋根の種類、階数で表されます。「床面積」は壁の中心線で囲まれた部分で算定(区分建物は内側線)することが、統一基準となっています。なお、新築したばかりの建物は表題部のみが作られ、権利部の情報はまだ記録されていません。その後、司法書士による手続きで、権利部に所有者の情報が移されます。

日本土地家屋調査士会連合会広報キャラクター「地識くん」
組み合わせて整える
次に「地図(公図)=下図」ですが、これは土地の形や配置を示す図面で、土地同士の位置関係を確認することができます。沖縄県では戦災により登記資料が殆(ほとん)ど焼失し、戦後に地図が作り直され、その後地籍整備事業によって現在の地図が整備されました。ただし、古い時期に作られた地図は精度が低い場合もあるため注意が必要です。
地図(公図)

また、「地積測量図」や「建物図面」なども重要な資料です。これらは土地の境界や建物の形をより詳細に示していますが、詳しくは今後の連載で説明します。
このように登記簿や地図を見ることで、不動産の内容や位置関係、これまでの経緯を知ることができます。土地家屋調査士は、これらの資料と現地を照らし合わせて、正しい情報に整える専門家です。
次回は「境界とは? なぜ大切?」について紹介します。
登記簿や地図などは誰でも手数料を支払って請求できます。インターネットで取得する方法は下記のURLからご確認ください。
https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/shomeisho_000001.html
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沖縄県土地家屋調査士会
那覇市泉崎2ー1ー4大建ハーバービューマンション4F
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毎週金曜日発行「週刊タイムス住宅新聞」土地家屋調査士Q&A③
第2112号(2026年6月26日発行)より転載