家に人が集まる年末年始 招く前に整えたい場所五つ|家と心理

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空間デザイン心理士Ⓡで一級建築士。2児の母でもある、まえうみ・さきこさんが、空間を心理的に解析する。今回は、自宅に人を招く際、整えておきたい五つの場所を紹介します。(文・イラスト/まえうみさきこ・ielie)

迎える側・迎えられる側とも、快適に過ごせるために

11月に入ると、年末年始の予定が気になりはじめますね。沖縄では、お正月や旧正月、法事など、親戚が集まる機会も増えてきます。さらに、遠くに住む子どもが帰省する家庭もあるでしょう。

人が訪れる際、よく使われる場所はだいたい決まっています。玄関、キッチン、トイレ、洗面所。そしてお客さまをもてなすために「家族の待機場所」を準備することをおすすめします。

人を招くからといって家中を完璧に片付ける必要はありません。この5カ所を前もって整えておくだけで、迎える側も迎えられる側も、ずっと過ごしやすくなります。

①玄関/靴を減らし、腰掛ける場所をつくる

玄関は家の顔であり、人の出入りが一番集中する場所。玄関に出すのは一人一足までにしておきましょう。たたきに靴があふれると、つまずく原因になります。

年配のお客さまが多い集まりでは、腰かけられる場所をつくって置きましょう。

靴などを収納できる多機能ベンチもある

  • 出し放しの靴を片付け、たたきに出す家族の靴は一人一足までにしましょう。また、靴箱にもう履かない靴があれば、この機会に見直しましょう。空いた棚を当日、お客さまの靴を一時的にしまう場所として使えます。たたきに靴があふれると、つまづく原因になります。
  • 年配のお客さまが多い集まりでは、靴を脱ぎ履きするときにふらつかないよう、小さな椅子やベンチを一つ置いておくと安心です。玄関が暗ければ明るい電球に替えると迎え入れる雰囲気が変わります。

②キッチン/どこに何があるか分かりやすく、よく使う物はまとめて出して置く

人が集まる日のキッチンは、家族だけでなく、手伝ってくれる親戚も立つ場合があります。皿、箸、コップ、ふきんなどは1カ所にまとめて出しておきましょう。 

  • 家族以外の人が立つことも考えて、よく使う取り皿や箸、コップなどは1カ所にまとめて出しておきましょう。かごやトレーにまとめておけば、誰でも迷わず手に取れます。
  • また、キッチンに人が集中するのを避けるには、盛り付けはダイニングテーブルでやる、などと作業場所を分散すると、狭いキッチンに何人も立つことがなくなります。
  • 冷蔵庫は事前に中身を減らして、料理や飲み物を入れる場所を空けておくと慌てません。ごみ箱も忘れがちなポイントです。いつもより多くのごみが出るので、分別用の袋を余分に用意しておきましょう。

③トイレ/予備は見える場所に準備

予備のトイレットペーパーは、探さなくても目に入る場所に置いておきましょう。手ふきタオルは新しいものに替え、人数が多い日は途中でもう一度替えられるよう、替えを用意しておくと安心です。

  • お客さま、家族、親戚、多くの人が必ず使うのがトイレです。予備のトイレットペーパーや、替えの手ふきタオルなどは探さなくても目に入る場所に置いておきましょう。カゴや棚を置く場所がなくても、イラストのようにコンパクトに収納できるアイデアグッズはいろいろあります。
  • トイレに手すりがない家では、年配のお客さまが立ち座りに苦労することがあります。これは数年後の自分たちにも関わること。もしリフォームの機会があれば、手すりの取り付けも検討してみてください。

④洗面所/生活感を一時的にしまう

普段使っている化粧品や洗剤、洗濯物などはかごなどに一時的に入れてしまっておけば、生活感を隠すことができ、来客後、元に戻すのもラクです。

  • 来客が手を洗ったり、身だしなみを整えたりする洗面台。普段は家族の化粧品や洗剤、脱いだ服などで生活感が一番出やすい場所です。全部を片付けようとせず、かごを一つ用意して、出し放しのものを一時的に入れてしまいましょう。少しおしゃれな「お客さま用タオル」をかけるだけでも、印象はぐっと変わります。

⑤家族席/キッチンの近くに「おもてなし待機席」

あらかじめキッチンやダイニングのそばに「家族の席」を決めておくことも大事です。ここにいれば、料理が足りなくなったときや、お客さまに呼ばれたときにもすぐに動けます。それでいて、手が空いたときには座ってひと息つけます。

  • 忘れられがちなのが「家族の場所」です。人が集まる日のリビングはお客さまをもてなす場所。なので、家族の場所はキッチンやダイニングのそばに準備しておくことをオススメします。
  • ダイニングテーブルの端の2、3席やキッチンカウンターの一角など、台所に近くて移動しやすい場所を家族の待機場所にします。ここに居れば、料理や飲み物が足りなくなったときや、お客さまに呼ばれたときにすぐに動けます。手が空いたときも座って一息付けます。椅子が足りない家は、折り畳みの椅子を2、3脚用意しておくと便利です。普段はしまっておけるので、場所をとりません。

一度整えれば、イベントが終わったあとも家族の暮らしを快適にしてくれます。

11月のうちから、週末ごとに1カ所ずつ整えていけば、年末は気持ちに余裕をもって迎えられますよ。

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執筆者プロフィル

まえうみ・さきこ/1976年、嘉手納町出身。建築会社に20年勤務したのち、2021年6月に「ielie(イエリエ)」を設立。建築の知識やママの経験を生かして、住まいの悩みに応じたコンサルティングやインテリアコーディネートを行う。一級建築士、空間デザイン心理士®、夫、2人の子ども、猫2匹と暮らす。

ielie(イエリエ)ホームページ

https://ielie.okinawa

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毎週金曜日発行「週刊タイムス住宅新聞」家と心理(56)
第2131号(2026年11月6日発行)より転載